米ローヌ品種の総本山、本家ボーカステルと変わらぬタブラス・クリーク
- 2014/09/15
- 00:43

ローヌ品種は米国で確かな存在感を放っている。 カリフォルニア州だけでなく、ワシントン州やオレゴン州でも生産者が増えている。その普及に大きな役割を果たしたのが、パソ・ロブレスのタブラス・クリークだ。 シャトー・ヌフ・デュ・パプの名門シャトー・ド・ボーカステルのペラン家と輸入代理店のロバート・ハースが、ジョイント・ヴェンチャーで始めた。1989年に設立し、栽培も醸造もローヌと全く同じ手法で、生産を始めた...
カリフォルニアワインの未来、ドメーヌ・ド・ラ・コートのピノ・ノワール
- 2014/09/11
- 23:39

私はカリフォルニアワインの未来を見た。その名はラジャ・パー。 ロック好きには余りに有名な、評論家ジョン・ランドーが1974年に残した名文句をなぞるとそうなる。やや大げさだが。ちなみに、その文句とは「私はロックン・ロールの未来を見た。その名はブルース・スプリングスティーン」。ランドーはその後にブルースのマネジャーとなり、名作「明日なき暴走」をプロデュースすることになる。 ラジャがサッシ・ムーアマン...
ホナタはブルゴーニュ品種も凄い、マット・ディーズの才能
- 2014/09/11
- 14:54

生産者を訪れないとわからないことは多い。サンタ・バーバラのホナタは、ボルドー品種の専門家と思っていたら、ブルゴーニュ品種もすごかった。 日本には輸入されないザ・ヒルト(the hilt)。シャルドネとピノ・ノワールがあり、衝撃を受けたのはシャルドネの2011。オールド・ガード(Old Guard)とヴァンガード(Vanguard)というキュヴェがある。サンタ・マリア・ヴァレーとサンタ・リタ・ヒルズのブドウを購入している...
カリフォルニアのパカレ、クッチの驚嘆ソノマ・コースト
- 2014/09/10
- 15:23

カリフォルニアのピノ・ノワールが面白い。世界的に見ても、これだけ様々な動きがある産地はない。 IPOBという団体が先導しているのは、表面的な現象にすぎない。個別の生産者が、果実味と凝縮度の呪縛=パーカーポイントから解き放たれて、信じる道を進んでいる。造り手を訪ねると、その実感が伝わってくる。 ピノ・ノワールで言えば、ジェイミー・クッチが先頭を走っている。十数年前の、フィリップ・パカレやフレデリック・...
米国最高のスパークリング・ブランド、シュラムスバーグ
- 2014/09/09
- 15:54

シャンパーニュに次いで、高品質のスパークリングワイン産地はカリフォルニアに違いない。 理由をわかりやすく言えば、シャンパーニュは技術的な蓄積の必要なワインだからだ。カリフォルニアには、多くのメゾンが進出してスパークリングを造っている。撤退したところもあるが、歴史が長い。本場の技術を異なる気候に合わせて、適応させてきた。その時間の長さが品質を高みに押し上げている。 その意味で、私のお気に入りはロデ...
ナパで飲むカベルネは肌に合う、ケイマスのスペシャル・セレクション1998
- 2014/09/08
- 15:50

ワインは現地で飲む方がおいしい。 ワインが動いていないという保存状態もあるが、それ以上に、湿度や温度がそのワインと飲み手に最適な条件を提供してくれるからだ。 涼しくて乾いているブルゴーニュでは、アルコール度が低くて、酸のしっかりしたワインが自然に体に入っていく。太陽に恵まれているイタリアのトスカーナでは、キリリとしたシャンパーニュよりも、熟したブドウのふくよかさを感じるフランチャコルタの方がしっ...