モエ・ヘネシー、インドでスパークリング発売
- 2013/10/31
- 23:02
シャンパーニュのドン・ペリニヨンなどのブランドを有するLVMHグループ傘下のモエ・ヘネシー・エステート&ワインズが、インドで初めてのスパークリングワインをムンバイで発売した。 ヒンドゥスタン・タイムズ紙などによると、モエ・ヘネシー・インドが発売したのは「シャンドン・ブリュット」と「シャンドン・ブリュット・ロゼ」の2種類。ムンバイ近郊ナシク地区で栽培されるシュナン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ノワールな...
ベル・エポック・ロゼ1985、熟成のうまみ
- 2013/10/31
- 00:29

見た目が華やかな女性は誤解を受けがちだ。 シャンパーニュもそうかもしれない。ペリエ・ジュエのベル・エポック。アネモネを焼き付けたボトルがわかりやすいがゆえに、シャンパーニュおたくからは敬遠されているふしがある。米国や英国は別として、日本の愛好家は禁欲的だから。 しかし、見た目が派手だからといって、中身が薄いわけではない。ポイントはきちんと熟成させること。シャルドネをベースに仕上げるベル・エポック...
ナパヴァレー2013、例外的な収穫に期待
- 2013/10/30
- 23:33

カリフォルニア・ナパヴァレーの収穫が大詰めを迎えている。例外的に期待できるヴィンテージとの期待が高まっている。 生産者団体のナパヴァレー・ヴィントナーズによると、温暖で乾燥した春が早めの発芽をもたらし、晴天の下で理想的な開花を迎えた。6月下旬から7月上旬にかけての気温上昇を例外として、気温は安定して、ブドウの樹の活動を助けた。 近年では最も早い8月1日に白ブドウの収穫が始まり、9月初旬に軽い赤ワイン...
シャンパーニュのドゥーツ、高いアルコール度に満足
- 2013/10/30
- 23:29

シャンパーニュのメゾン「ドゥーツ」は、2013年の出来に期待している。 発表によると、開花の開始は7月初旬。コート・デ・ブラン地区では結実不良も見られたが、モンターニュ・ド・ランス地区は晴天を享受した。9月には雨と冷涼な気候に見舞われたが、気温の低さのおかげで灰かびの危険は避けられた。 収穫は10月1日から始まり、15日間続いた。天候の変化で気をもまされたが、ブドウは健全で完熟したという。平均酸度はリット...
3度目でおいしくなる、プロジェクト・クアトロのカヴァ
- 2013/10/29
- 23:38

スペインの星付きレストランでは、口開けに必ずカバを飲んだ。 フランスのシャンパーニュと同じく、ソムリエがアペリティフに勧めてくる。値段は安い。グラスでせいぜい15ユーロまで。見たことないものが多く、レコルタン・マニピュランを飲んでいる気分だ。味もしっかりしている。どこかで飲んだシャンパーニュを20ユーロ以上で出されるよりはるかにいい。 いいカバは雑味がない。濁った感じや、酸の足りない感じがない。その...
ドメーヌ・クラレンス・ディロン、ラロゼの買収完了
- 2013/10/29
- 22:47

ボルドー1級格付けシャトー・オー・ブリオンの持ち株会社ドメーヌ・クラレンス・ディロンが、クィントゥス社を通じて、サンテミリオンのグラン・クリュ・クラッセ格付けシャトー・ラロゼの買収を完了した。 ドメーヌの発表によると、隣接するシャトー・クィントゥスとシャトー・ラロゼを、シャトー・クィントゥスに一体化する。これにより、シャトーは計28ヘクタールとなる。 ドメーヌ社長のルクセンブルク大公国ロベール殿下...
米オープンテーブル、卓越したワインリストのレストラン発表
- 2013/10/29
- 22:46

米国でオンライン・レストラン予約サービスを提供する有力企業「OpenTable 」(オープンテーブル) が23日、2013年のダイナーズ・チョイス・アワードの最も卓越したワインリストのあるトップ100レストランを発表した。 全米50州の1万5000軒以上の加盟レストランの利用者500万人以上の声を反映している。有能なシェフとワインリストを備えて、ワイン愛好家を印象付けたカリフォルニア、フロリダ、ニューヨークなど27州のレストラ...
開き始めた1996 メオ・カミュゼのクロ・ド・ヴージョ
- 2013/10/29
- 01:06

クロ・ド・ヴージョは狙い目のグランクリュだ。 というと、首をかしげる人もいるかもしれないが、優れた造り手には裏切られない。シャンベルタンやヴォーヌ・ロマネのグランクリュと比較されてきたのもわかる。にもかかわらず、値段は相対的に控えめだ。50ヘクタールに80人以上の所有者がいる。失望させられるワインが多く、イメージがよくないせいかもしれない。 私の鉄板は、メオ・カミュゼ、ルロワ、今はなきルネ・アンジェ...
ヴーヴ・クリコ、熟成1962年をロブションの皿と
- 2013/10/28
- 23:57

シャンパーニュのヴーヴ・クリコの醸造責任者ドミニク・ドゥマルヴィルが来日し、最新ヴィンテージ2004年から1962年まで、メゾンの実力を見せ付けるランチを開いた。 ドゥマルヴィルは5年前に、ジャック・ペテルスから地位を引き継ぎ、いくつかの改革をしながら、大規模メゾンに珍しい高品質を保っている。その一つが、2008年から始めた樽の導入。リザーヴワインをフードル(大樽)で発酵・熟成し始めた。ブルゴーニュで修行し...
2013ボジョレーはしっかりした骨格
- 2013/10/28
- 10:56
2013年のボジョレーは、しっかりした骨格を備えるヴィンテージになりそうだ。 フランス食品振興会が伝えるボジョレーの研究機関「シカレックス」の発表によると、約3週間続いた収穫は10月中旬に終わった。ほかの産地と同じく収穫が遅れた。7、8月の理想的な夏らしい天候と記録的な日照により、ブドウ畑の衛生状態はよく、成熟はゆっくりと進んだ。9月の短期間の雨がブドウの実を生長させ、良いブドウを収穫できたという。 収穫...
冷涼なサンタ・バーバラ、サンフォード古酒ピノに高ぶる
- 2013/10/27
- 22:22

カリフォルニアのサンタ・バーバラの涼しさを見直している。 先日参加したカリフォルニア・ワインズ・サミット。北から南までピノ・ノワール18種を試飲した中で、ヨーロッパ的な優雅さをとりわけ感じたワインは、ソノマ・コーストとサンタ・リタ・ヒルズだった。 サンフォードのサンフォード&ヴェネディクト・ヴィンヤード2010は、アルコール度が14・5%とやや熟しすぎだが、きれいな酸が保たれていた。サンタ・リタ・ヒルズ...
シモン・ビーズのパトリック・ビーズが死去
- 2013/10/27
- 15:44
ブルゴーニュのドメーヌ・シモン・ビーズ当主パトリック・ビーズが、20日亡くなった。61歳だった。 運転中に心臓発作に襲われて、交通事故を起こして、こん睡状態にあった。ドメーヌはサヴィニ・レ・ボーヌに本拠を置き、サヴィニ・レ・ボーヌ、アロース・コルトン、コルトン・シャルルマーニュ、ラトリシエール・シャンベルタンなどを手がけていた。4代目のパトリックは1980年代に継承し、発展させた。妻の千砂さんは、ブルゴ...
ピンキオーリ限定、隠れスーパータスカンのピアントナイア
- 2013/10/24
- 23:01

一般には流通していないキュヴェが、名門ワイナリーにはときおり存在する。 オーパスワンでのみ直売するセカンドワインのオーヴァーチャー、DRCが自家消費用に生産するバタール・モンラッシェ、そして、ポッジョ・スカレッティがメルローで造るピアントナイアもその一つに入れていいだろう。 このピアントナイア。フィレンツェの3つ星「エノテカ・ピンキオーリ」と系列店でしか飲めない。ジョルジオ・ピンキオーリが、ポッジョ...
シャンパーニュ2013はシャルドネの年
- 2013/10/24
- 22:03

2013年のシャンパーニュは、糖度と酸度の両方が高く、シャルドネに優れるヴィンテージとなりそうだ。 シャンパーニュ委員会によると、雨の多い春で、通常は6月初旬の開花が6月末から7月初旬にずれ込んだ。ブドウの開花から収穫までは90~100日かかるのが一般的なため、収穫は9月下旬から10月上旬に遅れた。これは20年ぶりの遅い収穫。 収穫前は日照と東風に恵まれ、健全な状態でブドウは成熟した。早いところでは9月24日、遅い...
フェヴレ、ジュブレ・シャンベルタンのドメーヌ買収
- 2013/10/24
- 22:01
ブルゴーニュの代表的なメゾン「フェヴレ」が、ジュブレ・シャンベルタンに本拠を置くドメーヌ・デュポン・ティスランドを買収した。 デュポン・ティスランドはマルサネ、ジュブレ・シャンベルタン・プルミエクリュのカズティエ、ラヴォー・サン・ジャック、グランクリュのシャルム・シャンベルタン、マジ・シャンベルタン、コルトン・ロニエなどを手がける一方で、ネゴシアンに販売もしてきた。20ヘクタールから20のアペラシヨ...
白もお値打ち、ブリュノ・クレールのマルサネ
- 2013/10/23
- 23:49

マルサネは印象の薄い村だ。 ディジョンから南下すると、つい通り過ぎる。フィサンを横目で見ているうちに、心はジュブレ・シャンベルタンに向かうから。 ジョゼフ・クレール・ダユが1919年に初めて仕込んだロゼで知られるアペラシヨンだ。造り手としては、そのジョゼフの孫に当たるブリュノ・クレールとシルヴァン・パタイユが抜きん出ていて、ジャン・フルニエも力をつけている。 安定感で言えば、クレール。ここのシャンベ...
ロマネ・コンティ偽者400本、約2億7000万円相当を摘発
- 2013/10/23
- 23:04

世界でも最も高価なワインの一つロマネ・コンティを少なくとも400本(200万ユーロ=約2億6800万円相当)偽造していたヨーロッパの犯罪組織が摘発された。 AFP通信などによると、ヨーロッパの警察ネットワークであるユーロポール(欧州刑事警察機構)と欧州司法機構が連携して、捜査を進めてきた。ディジョンの大審裁判所の発表によると、10月16日に7人が逮捕され、ワイン業界で働くイタリアの父子が中心人物と見なされている。ド...
シャンパーニュはお得 ジャクソンのプレスティージュ
- 2013/10/22
- 23:29

熟成したシャンパーニュはおいしい。つくづく思った。何をいまさらだが……。 年末に出す本の仕事がひと段楽。午前0時を回ってから、自分にカンパイしたくなった。最近の問題は、気軽に開けられるNVのシャンパーニュがないこと。クリュッグ、セロス、クリスタルあたりはもっと寝かせておきたい。春ごろに買ったジャクソンのグランヴァン・シナチュール1995が見つかった。2本あるので、とりあえず味見しよう。 輝きのある濃い目...
世界初!?四角い瓶入りワイン
- 2013/10/22
- 18:14

世界で初めてといわれる四角い瓶入りのワインを、カリフォルニア・ソノマ郡に本拠を置くトリュエット・ハーストが発売した。 「カリフォルニア・スクエア」と呼ばれるワインは、パッケージング会社のストレンジャー&ストレンジャーが、角型をしていた古いスピリッツ瓶をモチーフにデザインした。金、赤、青色の文字でラベルがプリントされている。ロシアン・リヴァー・シャルドネ2012、パソ・ロブレス・カベルネ・ソーヴィニヨ...
今が飲みごろ、ドーヴィサのプティ・シャブリ
- 2013/10/22
- 00:21

ドーヴィサはプティ・シャブリに限る。リリースしたてなら。 プティ・シャブリはシャブリのイメージを下げている要因の一つだ。1976年に184ヘクタールしかなかったが、2005年には716ヘクタールまで拡大した。早飲みで、水っぽくて、いい思い出がない。シャバシャバで、ろくでもないワインが多かった。最近では買うことはない。 シャブリで最高のグランクリュと衆目の一致するレ・クロ。その急斜面の頂上に林が広がっている。こ...
香港の前政務長官、米弁護士を名誉毀損で訴え…ワインの真正性めぐり
- 2013/10/21
- 23:54
香港の前政務長官、唐英年氏が、クリスティーズのオークションに出品したワインの一部が偽者だと言われて名誉を傷つけられたとして、米国の弁護士ドナルド・リー・コーンウェル氏を、香港の高等裁判所に訴えた。 デカンター誌によると、コーンウェル氏はロサンゼルスに本拠を置くブルゴーニュ収集家の弁護士。高級ワインの真正性についてウェブの掲示板に投稿していることで有名。3月に開かれたクリスティーズのオークションに...
ネッドの造るグッドワインはチャーミング
- 2013/10/21
- 00:27

マスター・オブ・ワイン(MW)の資格を取得したらどんなメリットがあるのか。 ジャンシス・ロビンソンやジュリア・ハーディングのようにジャーナリストとして活躍するのは一握りだ。ワインの理解力と文章を書く能力は別だから。世界のワインを知り尽くした能力を最も発揮できるのはバイヤーだろう。 バイヤーといっても、世界の有名なワインは発掘しつくされている。MWの価値はまだ知られないワインの紹介や開発にある。ブドウ...
「水のシャンパン」、名称の使用を差し止め
- 2013/10/20
- 23:52

「シャンパーニュ・オブ・ウォーターズ」(水のシャンパン)というキャッチフレーズで売り出した米国のビバリー・ヒルズ・ドリンク社の高価なミネラル・ウォーター「ビバリー・ヒルズ 9OH2O」が、シャンパーニュ委員会の警告を受けて、このフレーズの使用を中止した。画像はHPから。 ウォール・ストリート・ジャーナル紙などの報道によると、9OH2Oはワイン造りからインスピレーションを受けて、この夏に売り出された。ホームペ...
中華のよき相棒 ワシントン州のリースリング
- 2013/10/19
- 00:38

リースリングは貴婦人だ。優雅さと包容力でかなうワインはほかに思いつかない。 シャトー・サン・ミッシェルには、いい思い出がある。シリコン・ヴァレーで出会った。 羽田の深夜便がサンフランシスコに着くのは夕方。目覚めたら前日の夕方に戻っている感覚だ。車を借りてサンノゼへ。寝るだけの安いモーテルを予約しておいた。翌朝のリッジに向かうのに近い場所にあるのが最大の理由。食事をして寝ないと、体が現地時間になら...
来年開催予定の中国ヴィネクスポが中止
- 2013/10/18
- 23:55

2014年6月に予定されていた中国本土で初のヴィネクスポは中止される見通しだ。 ドリンクス・ビジネスなど複数のソースによると、香港で開かれたメディア向けの説明会で発表された。中国政府の許可が出ないのが原因という。香港でのヴィネクスポは予定通り、5月末に開かれ、東京・プリンスパークタワーでのヴィネクスポも11月1、2日に開かれる。 ヴィネクスポは昨年11月、ニューヨークで予定されていた消費者向けのイベントを中...
感激 オーストラリアの超お買い得泡
- 2013/10/17
- 23:23

オーストラリアでは冷涼な産地の開発が進んでいる。ヴィクトリア州やタスマニア島で、ブルゴーニュ品種やスパークリングワインの傑作が生まれている。 最近飲んだ中では、タルターニのブリュット・タシェ2009が印象深かった。フランスにルーツを持つカリフォルニア・ナパヴァレーのクロ・デュ・ヴァルが、ヴィクトリア州に姉妹ワイナリーとして開いた。 クロ・デュ・ヴァルは、ボルドーのワイン商の子孫ジョン・ゴレとボルドー...
2013年シャンパーニュ、ヴィンテージ生産か
- 2013/10/17
- 22:25
2013年のシャンパーニュは、ヴィンテージ物を生産できる優良なヴィンテージになりそうだ。 シャンパーニュ委員会の発表によると、収穫はほぼ終了した。糖度と酸度の両方が高いのが特色。とりわけシャルドネの出来がよく、優良な2012年に並ぶという。 今年は春先の不順な天候で開花が遅れ、収穫は9月24日に始まった。ヘクタール当たりの収量は1万キロで、3100キロのリザーヴワインが認可されている。...
マグロワインをシチリアで発見
- 2013/10/16
- 23:54

(2013年10月) シチリア島は奥が深い。一度は行かねばならない。私の好きな映画「ゴッドファーザー」の故郷でもあるし。 シチリアと日本をつなぐものがある。マグロだ。マグロ漁の基地があり、市場では生のマグロ売っているそうだ。日本のスーパーでよく見るとわかるが、生のマグロは珍しい。それだけ、暮らしにマグロが密着している。フライ、ボッタルガ、ラルドなど様々な形でマグロを食べ尽くしている。 マグロを食べる土地...
イエロー・テイル、100ドルワインを計画
- 2013/10/16
- 23:51
お買い得ワインのイエロー・テイルが、100ドルの高級ワイン発売を計画している。 ブルームバーグなどによると、生産者のカセラ・ワインズの一族の祖先が第一次大戦直後にイタリアで栽培を始めた年にちなむ「1919」ブランドを立ち上げる。世界的なブドウの供給過剰や、オーストラリアドルが米国ドルに対して強いことなどが背景にある。 米国では7・5ドル程度で売られているイエロー・テイルはチリ、アルゼンチン、南アフリカな...
人生はサンジョヴェーゼ ピアン・デル・チャンポロ1996
- 2013/10/16
- 00:34

ライフ・イズ・サンジョヴェーゼ。そんな気分になることが、1年に1度はある。カリフォルニアの帰国直後に飲んだワインがひきがねとなった。 1年前、トスカーナを代表するアンティノーリがフィレンツェ郊外に開いた生産拠点兼ワインパークを訪ねた時のこと。長女のアルビエラ・アンティノーリに「次代に引き継ぐものは?」と訪ねた。答えは「サンジョヴェーゼ」だった。 アンティノーリは、ソライアやティニャネロなど外来品種...
1900万円のシャトー・マルゴー、ドバイ空港で販売
- 2013/10/15
- 23:48

史上最も高価な1900万円のワインが、アラブ首長国連邦・ドバイ国際空港内のワインショップ「ル・クロ」で販売されている。偉大なヴィンテージ2009年のシャトー・マルゴーのバルタザール(12リットル)瓶(画像はHPから)で、19万5000ドル(約1920万円)の価格は、小売では史上最高。 空港内に展開するル・クロの発表によると、ボルドー格付け1級のシャトー・マルゴーが、レギュラーボトル16本分に相当するバルタザールを詰め...
冷涼カーネロス セインツベリー95ピノのすがすがしさ
- 2013/10/15
- 00:33

カリフォルニアのピノ・ノワールは、ブルゴーニュ並みにきれいに熟成する。 例外もあるが、少なくとも優れた造り手は古いヴィンテージを探す価値がある。セインツベリーのカーネロス・ピノ・ノワール1995を飲んで確信を深めた。 10月初めに行われたカリフォルニア・ワインズ・サミットで、セインツベリーのカーネロス・ピノ・ノワール・リザーヴ1999を飲む機会に恵まれた。造り手のデヴィッド・グレイスの横に座って、夕食会で...
ミシュラン2014NYC版、韓国料理が2つ星に
- 2013/10/14
- 13:52

ミシュランガイドは、ニューヨーク2014年版を発売した。ダニエル・ハム料理長の「イレブン・マディソン・パーク」など3つ星の7軒は変わらなかったが、2つ星は2軒減って7軒になり、「Jungsik」http://jungsik.kr/jungsikが韓国料理レストランで初の2つ星入りした。 トライベッカにある「Jungsik」は、スペインの3つ星も経験した韓国人シェフがフランスやスペイン料理の技術と韓国の食材を組み合わせ、モダンでカラフルな料理を供...
チャールズ・バンクス、キュペを買収
- 2013/10/12
- 23:40

カリフォルニア・サンタバーバラのローヌレンジャーの先駆キュペが、カルトワイン「スクリーミング・イーグル」前オーナーのチャールズ・バンクスに買収された。 キュペはサンタ・マリア・ヴァレーにあるビエン・ナシード・ヴィンヤードに本拠を置き、冷涼産地の特色を生かしたシラー、ヴィオニエ、シャルドネ、マルサンヌ、ルーサンヌなどのローヌ品種を生産している。サンフランシスコ・クロニクル紙によると、買収はバンクス...
香港人の半数以上、ワインに年間6万円以上支出
- 2013/10/10
- 22:14

香港人の4人に1人は毎日ワインを飲み、半数以上はプレミアムワインに年間5000香港ドル(約6万3000円)を費やしていると、10月初めに開かれた香港国際ワイン&スピリッツ・コンペティションで発表された。 コンペティション事務局とデブラ・メイブルグMWが経営するメイブルグ・ワインメディアが、8、9月に18歳以上の508人を対象に、飲酒習慣などを調べた調査で明らかになった。同コンペティションの発表によると、対象者の51%は...
2013年収穫量予測は4410万ヘクトリットル、5年間平均より3%減
- 2013/10/10
- 22:13
2013年の収穫量予測は4410万ヘクトリットルと、フランス農水省統計局が10月1日付で発表した。 フランス食品振興会によると、歴史的に少なかった2012年を7%上回るものの、2008~2012年の過去5年の平均より3%減となる。AOPワインは前年と変動がなく、1980万ヘクトリットル。その他のカテゴリーは前年を上回る。蒸留酒向けのワインは13%増の860万ヘクトリットル、IGPが8%増の1300万ヘクトリットル、そのほかが270万ヘクトリッ...
カリフォルニア州、不法移民に運転免許証交付へ
- 2013/10/09
- 23:46

カリフォルニアのワイン産業を支える不法移民に運転免許証を発行する法案に、ジェリー・ブラウン州知事が署名した。 LAタイムズ紙などによると、車社会のカリフォルニア州には大勢の不法移民がいるが、仕事や生活に必要な自動車の運転免許の取得は認められていなかった。州議会で、民主党の議員が提出した法案に署名した。14年末から3年間で、推定140万人が免許を申請すると予想されている。 自動車保険にも加入できるが、免許...
2013ボルドー、遅摘みで低収穫量
- 2013/10/09
- 23:44
2013年ボルドーは遅摘みで、低収穫量になりそうだ。 地元シュド・ウエスト紙の報道などによると、13年の収穫量は12年をさらに下回るのは確実。5月が冷涼で、湿度が高く、6月に雨が降ったため、花ぶるいや結実不良が起きた。8月はアントル・ドゥ・メール地区を中心にヒョウ害に見舞われた。ボルドーワイン委員会は100万ヘクトリットルが減る見通しと発表した。 辛口の白ワインの収穫は順調に進み、甘口の白ワインも有望視されて...
ブルゴーニュ地方の収穫、9月29日にスタート
- 2013/10/08
- 18:02
フランス・ブルゴーニュ地方の収穫が、9月29日から本格的に始まった。 ドメーヌ・ド・ラ・ヴージュレ、ブシャール・エネ、モメサンなどを傘下に収めるボワセ・グループのジャン・シャルル・ボワセによると、ヒョウの被害を受けたコート・ド・ボーヌ地区は収量も減って難しい作柄だが、コート・ド・ニュイ地区の赤ワインの品質はいいという。 白ワイン用ブドウの収穫は29日前後に始まり、赤ワイン用ブドウは7日の週から本格化...
米国2012年の家庭内消費が好調
- 2013/10/07
- 23:36
米国の2012年のワイン消費は前年比較1・9%増の3億1800万ケースに達した。 調査機関のビバレッジ・インフォメーション・グループが発表した「2013 ワイン・ハンドブック」によると、生産者からの直接出荷の制限緩和、プレミアムワインの増加などが原因。甘口、樽を使わないシャルドネ、赤のブレンドワイン、スパークリングワインなどが人気という。 直接出荷の恩恵を受けて、家庭内消費が量で2・2%、額で4・5%増加した一方...
ケイマス支えたワグナー家の母が死去
- 2013/10/07
- 23:12
カリフォルニア・ナパヴァレーの元祖カルトワインの一つであるケイマス・ヴィンヤードの女将的な存在だったロルナ・ベル・グロ・ワグナーさんが2日、亡くなった。97歳だった。 米ワイン・スペクテイター誌などによると、ワグナーさんはケイマスの創設者チャック・ワグナーの母。ナパヴァレーの出身。収穫、瓶詰め、昼食の用意など何でも手伝った。33年に高校の同級生のチャーリーと結婚。ワグナー家は当初、伝説的なイングルヌ...
まんま和食のミーナとジャン・シャルル・ボワセの勢い
- 2013/10/06
- 23:08

オオトリの夕食は、有名なサンフランシスコのマイケル・ミーナで。思った以上にカジュアルなレストラン。ラジ・パーがワインディレクターを務める。 席が遠くて話せなかったが、ボニー・ドゥーンのランダル・グラハムが古いシガール・ヴォランのマグナムを持参。まさにローヌのヌフ・デュ・パプを飲むようで、ノックアウトされた。 ここの料理は、和食のインスピレーションと聞いていたが、それどころでなくまるで和食。1皿目...
ゴージャスなデュモルとスタイリッシュなタブラス・クリーク
- 2013/10/06
- 22:52

最終日の4日は、ロバート・モンダヴィで歴史的なトカロン・ヴィンヤードを眺めながら12年の試飲。11年とは違って、豊作でいい出来のようだ。 続くランチでは、リッジのポール・ドレイパーや世界最優秀ソムリエのジェラール・バッセ、アレックス・ハントMWらの近くに座り、様々なワインをきく。リッジのガイザーヴィルのバレルサンプルはMLFの途中で興味深い。デュモルがロシアン・リヴァー・ヴァレーで造るシャルドネとピノ・...
カリフォルニアはヴァリュー・ワインの宝庫
- 2013/10/05
- 02:13

カリフォルニアはヴァリュー・ワインの宝庫でもある。全般的に高くなっているが、掘り出し物はまだ見つかる。2日目の10月1日の試飲で実感した。 講師は「アメリカン・ワイン」の著者リンダ・マーフィー。朝8時半にもかかわらず元気だ。ヘルズバーグのホテルで20種。品種のみオープンになっているブラインド試飲。 最初はスパークリング。冷涼なアンダーソン・ヴァレーかなと思ったが、ロデレール・エステートではない。何か...
MSとMWの凄さ、秒速の判断…カベルネ漬けの一夜
- 2013/10/04
- 16:19

「ライフ・イン・ザ・ファスト・レーン」(駆け足の人生)だよね」 隣のジェフ・クルスMS(マスター・ソムリエ)に話しかけると、ジェフが笑いながらうなずいた。 夕方からカベルネ漬け。15種の濃いカベルネを試飲した後に、13種のカベルネが登場する生産者との夕食会。シルバー・オークの地下ホールで、ジョール・ルーカスが所有するスカイウォーカー・ランチの和牛を食べながらの会は、カベルネの香りでむせかえった。 近く...
ヒロ・シェフのフュージョンde一息…TERRAにて
- 2013/10/04
- 02:07

時差もようやく抜けてきた3日目。夕食はミステリー・ツアーだった。ワイン・インスティテュートが選んだナパヴァレーの生産者とそれ以外の産地の生産者と、ゲスト2人がレストランで食事をするというもの。デート番組のような趣向だ。 私のお相手は、ハウエル・マウンテンのデリア・ヴィアデアと、クラインのワインメーカーのチャーリー・テゲレトス。よく知ってるワインで良かった。デリアは日本で何度も会っている。3人の息...
ファイラとスクリブ…カリフォルニアのピノで衝撃の発見
- 2013/10/03
- 16:31

これまでの3日間で最も興味深かったのが、2日に開かれたカリフォルニアのピノ・ノワールを北から南に概観するブラインド試飲だった。ジャンシス・ロビンソンと一緒に働くジュリア・ハーディングMWも「興味深いもののひとつ」と話していた。 アンダーソン・ヴァレーからサンタ・バーバラ郡まで760キロ。太平洋の寒流の影響を受けたピノ・産地が南北に伸びている。その多様性を解説したのは「ワイン・バイブル」の著者カレン・...
熟成セインツベリーとJ・シュラム
- 2013/10/02
- 16:14

2日目はハードだった。朝一番でリンダ・マーフィーによるヴァリューワインのブラインド、昼は次世代の生産者、夜はスパークリングのアペリティフと古めのピノやカブを生産者とともに。 スパークリングは古いVTが面白かった。J・シュラムの93はシャルドネが80%以上のブレンド。14年前にデゴルジュしたそうで、きれいなデゴルジュマン後の熟成をしていた。香りに違和感を感じたのだが、英国のバイヤーは正常だと。まだまだです...
クッチとロスト&ファウンド…注目の新世代ピノ
- 2013/10/02
- 09:39

2日目の昼は次世代の造り手14人を集めての試飲会。 ジーナ・ガロ、カール・ウェンテ、スザンヌ・グロース、ジャネット・ヴィアデア、ダン・コスタ(コスタ・ブラウン)、ヴィオレット・ガーギッチら、姓名で想像がつく通りの有名な生産者がそろった。私の発見は有名な生産者の息子・娘ではなく、全く新しい世代のピノ・ノワールの造り手。いずれも未輸入だ。 クッチのジェミー・クッチとロスト&ファウンドのジェフ・クルス。...
ターリーのジンファンデル…バッセMWもお気に入り
- 2013/10/01
- 15:22

昼はシャルドネ。夜はジンファンデル。 セゲシオ、レイヴンズウッド、ソボン、ターリー、ラファネリ、マッキアの6人の生産者によるパネルディスカッション。顔ぶれもワインも濃い。ローダイ、ソノマ、パソ・ロブレス、アマドールなど産地の違いによる味わいの違いがよくわかった。 久しぶりに飲んだターリーのペセンティ・ヴィンヤード(パソ・ロブレス)2011が一番お気に入り。16.3%のアルコール度ながら、シャーヴのエル...