ヴェルズネイのピノ・ノワールの真価、ペユ・シモネ
- 2014/02/27
- 23:39

シャンパーニュで最良のピノ・ノワールを産むヴェルズネイ村を代表するペユ・シモネ当主のダヴィッド・ペユ氏が来日し、ワイン造りを語った。 ペユ家はヴェルズネイに4代続く栽培農家。ダヴィッドはヴェルズネイ村の栽培組合会長を務める。所有する8ヘクタールのほとんどがグランクリュという恵まれた造り手だ。モンターニュ・ド・ランス地区のピノ・ノワールで有名なヴェルズネイ、ヴェルジー、マイィ、シルリーに加えて、コー...
カリフォルニアワイン輸出、史上最高を更新
- 2014/02/27
- 23:36

米国の2013年のワイン輸出額は15億5000万ドルで、2012年より16・4%も増加して、史上最高を更新した。4年連続の伸びとなった。 ワイン・インスティテュート・オブ・カリフォルニアによると、量では4840万ケースで、7・5%の伸び。90%をカリフォルニアが占める。最大の輸出先は28加盟国からなるEU。6億1700万ドルで31%増。カナダが4億5400万ドルで続き、日本は1億200万ドルで7%のダウン。その後は香港、中国、メキシコ、韓国...
サンセールは10年以内が安全、コタとメローで失敗
- 2014/02/27
- 23:35

飲み頃をすぎたワインほど悲しいものはない。赤ワインならまだいいが、白ワインは許せない。 サンセールの長寿で知られる造り手のパスカル・コタとアルフォンス・メロー。数年程度では若々しく、5年は寝かせておきたい。だが、さすがに今回は失敗だった。安い値段につられて購入したのは、パスカル・コタのレ・モンダネ1997とアルフォンス・メローのキュヴェ・エドモンVV1998。 15年以上。ブルゴーニュならまだ飲める造り手は...
テタンジェ、ワールドカップボトル発売へ
- 2014/02/27
- 01:04

シャンパーニュのメゾン、テタンジェは、6月に開かれるサッカーのワールドカップ・ブラジル大会にあわせた特別キュヴェ「ブリュット・レゼルヴ FIFA ワールドカップ・ボトル」を4月から発売する。 ボックスとラベルに、ホログラムでサッカーボールをあしらっている。クロヴィス・テタンジェ輸出部長によると、ラベルにホログラムをあしらったボトルは初めて。FIFAとの契約は2015 年12 月まで続く。テタンジェはブラジルのトッ...
キースはゼン・マスター、転がり続けるストーンズ
- 2014/02/27
- 00:42
チャーリー・ワッツは言った。「ストーンズがなくても生きていける。でも、そんな人生は送りたくない」と。私も同じ気持ちだ。 ローリング・ストーンズの6度目の来日公演に出かけた。初来日からほぼ四半世紀。バンドは結成52年目。私の年齢と変わらない。このところ、ストーンズ関係の原稿が多く、内圧は高まっていた。すぐにレビューを書くメディアもないので、記録しておこう。 ストーンズはライヴがなければ生きていけない...
ミクロ・ネゴスの星、バンジャマン・ルルー
- 2014/02/26
- 01:08

ブルゴーニュの次世代をになうバンジャマン・ルルー氏が再来日し、「ミクロ・ネゴシアン」としての哲学などを語った。 ルルー氏は1975年、ボーヌの花屋に生まれた。13歳で醸造学校に入り、大学で醸造士の国家資格を取得。オレゴン、ニュージーランド、ボルドーなどで修行し、23歳で戻ってきた。99年にポマールを代表するコント・アルマンの醸造責任者に、パスカル・マルシャンの後継者として就任した。 「世界のピノ・ノワール...
無限の生命力、ヴォギュエのミュジニー1990
- 2014/02/26
- 01:06

ちょっとミュジニーづいている。といっても、簡単に飲めるワインではないが。 ジャック・フレデリック・ミュニエとジョルジュ・ルーミエで試飲した2012年に圧倒されたのがきっかけ。当分、放置しておこうと思ったコント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの1990年を開放した。 90年のド・ヴォギュエは半世紀以上保つと、英米の評論家が口をそろえている。ボルドー的な長期熟成型のワインだと。1年以上前に1972年のボンヌ・マールと...
「ラシエット・シャンプノワーズ」3つ星に昇格
- 2014/02/26
- 01:00

フランスのミシュラン・ガイド2014年版の内容が発表され、シャンパーニュ地方ランスの「ラシエット・シャンプノワーズ」が、下馬評通り、3つ星に昇格した。 ラシエット・シャンプノワーズは、シェフのアルノー・ラルマン氏の父親が1975年に開業した。アルノー氏は1997年、23歳の時にレストランに入り、2002年に亡くなった父を引き継いだ。ゴー・ミヨ誌2014年版が選ぶ「今年のシェフ」にも選ばれた。伝統とモダンを融合させた繊...
中華と熟成したジャクソン・シャンパーニュの好相性
- 2014/02/25
- 00:51

ネゴシアンだが実質はドメーヌ。ブルゴーニュでもシャンパーニュでも、そういう言葉を造り手から聞くことが多い。 実態にそぐう場合もあれば、あてはまらない場合もある。ジャクソンは少なくとも真実だ。ネゴシアン・マニピュランではあるが、畑の管理を細かく指示している。出来上がるワインの一貫性でわかる。 ルイ・ロデレールのように自社畑を大量に持てるメゾンは少ないが、ジャクソンのように良心的に栽培管理すれば、レ...
プルミエ・ナパヴァレー・オークション2014、590万ドル売り上げ
- 2014/02/25
- 00:48

18回目となる2014年のプルミエ・ナパヴァレー・オークションは、2012年の310万ドルを上回る590万ドルの売り上げを記録した。 セントヘレナのカリナリー・インスティテュート・オブ・ワインで開かれ、225ロットが出品された。2012年のカベルネ・ソーヴィニヨン・ブレンドが大半で、生産者がオークションのためだけに区画を選んだ特別キュヴェなどが高値をつけた。 トップロットはスケアクロウのカベルネ・ソーヴィニヨン2012・5...
DRC2011年は優しさ…ワイン・アドヴォケイト
- 2014/02/24
- 12:35

ワイン・アドヴォケイトのニール・マーティン氏が、ロンドンで開かれたドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ2011の試飲会に参加し、得点を発表した。 2011年は2010年の申し分のない基準には届かないし、2012年にも及ばないが「オベール・ド・ヴィレーヌ氏の言葉にあるように優しさがある」という。プルミエクリュのキュヴェ・デュヴォー・ブロシェも生産されたが、レストランやバー向けに出荷される。 ロマネ・コンティは96点、...
まだフレッシュなブラン・ド・ミレネール1990
- 2014/02/23
- 23:13

昔からのシャルル・エドシックのファンはシャンパン・チャーリーという名を覚えているだろう。 米国にメゾンの名前を広めたシャルル・カミーユ・エドシックにちなんでいる。南北戦争直前の1857年に初めて米国を訪れて、曲芸で売り込み、「シャンパン・チャーリー」というミュージカルのモデルにもなった。シャルルは英語でチャールズ。それを略してチャーリーと呼ばれた。 シャンパン・チャーリーはメゾンのプレスティージュ・...
2012年は2009年より良い…ルイ・ジャドのバレル試飲
- 2014/02/23
- 23:11

ブルゴーニュを代表するネゴシアン「ルイ・ジャド」の2012年ヴィンテージのバレル・テイスティングが19日、東京の帝国ホテルで開かれた。 瓶詰め直前のワインを試飲するもので、オリヴィエ・マスモンデ輸出部長が来日した。2012年は開花期に雨が多く、冷涼だったため結実不良が多かった。クロ・ド・ベーズは平年の10樽に比べて5樽、ミュジニーは4樽に対して1樽半だった。 「収穫量が12年は11年より10%減、11年は10年より15%...
将来性あるスパークリング産地…トム・スティーブンソン
- 2014/02/23
- 23:08
シャンパーニュ評論家のトム・スティーブンソン氏が、シャンパーニュに続く可能性のある将来のスパークリングワイン産地を、ワインのサーチエンジン「ワイン・サーチャー」で発表した。 スティーブンソン氏が注目しているのは、英国、中国、ニュージーランド、スロベニア。英国南部はシャンパーニュと同じ白亜質土壌を抱え、地球温暖化の影響で優れたスパークリングワインが生産されている。代表的生産者ナイティンバーが2002年...
決め手はクロ・コラン赤、ヴーヴ・クリコのラ・グランダム・ロゼ
- 2014/02/21
- 14:37

ロゼ・シャンパーニュの先駆ヴーヴ・クリコの醸造家シリル・ブラン氏が来日して、ブレンドのベースとなる赤ワインの試飲会を行った。 ヴーヴ・クリコは1775年にロゼ・シャンパーニュを世界で始めて海外に輸出したメゾン。現在はノンヴィンテージのローズラベル・ブリュット、ヴィンテージ・ロゼ2004、ラ・グランダム・ロゼ2004の3種のロゼ・シャンパーニュを生産している。決め手となるのはブレンドに使うピノ・ノワールで造る...
中国人実業家の遺体確認…ボルドー・フロンサック
- 2014/02/21
- 02:03
ボルドーのシャトー・ラ・リヴィエールのオーナーで、ヘリコプター事故で行方不明になっていた中国の実業家ラム・コック氏の遺体が19日、ドルドーニュ川で確認された。 46歳のコック氏は前オーナーのジェームス・グレゴワール氏と4100万ドル相当の大規模な売買契約を締結。昨年12月20日の記者会見の後、グレゴワール氏の操縦するヘリコプターで、長男、投資顧問の計4人を載せて飛び立ったが、行方不明になり、ほかの3人はすぐに...
ジェームス・キャメロン監督、カナダのワイナリー購入
- 2014/02/20
- 01:05
映画「タイタニック」のジェームス・キャメロン監督が、出身地カナダのブリティッシュ・コロンビア州のボーフォール・ヴィンヤードを購入した。 現地コモックス・ヴァレー・レコードによると、キャメロン監督は創設者スーザン&ジェフ・ヴァンダーモルン夫妻と共にワイン造りを進めるという。キャメロン監督はワイン造りが目的ではなかったというが、ワイナリー付きの土地が気に入ったという。...
フランスのワイン・スピリッツ輸出、2013年は減少
- 2014/02/20
- 00:44
フランスの2013年のワイン・スピリッツ輸出は、量・金額ともに微減した。 FEVS(ワイン・スピリッツ輸出業者連盟)の発表によると、量で3・3%、金額で0・1%減少し、1億7480万ケース、110億ユーロが輸出された。地理的表示のないワインの落ち込み、中国市場の減速などが響いていると見られる。 コニャック、ボルドー、シャンパーニュが輸出額の60%を占める。シャンパーニュは量で0・3%減ったものの、金額は1・3%増加した。...
疲労回復に肉三昧、セヴローで自然派ワイン
- 2014/02/19
- 00:34

疲れると肉を食いたくなる。日本なら焼肉だが、フランスなら牛のステーキを。 産地取材の最後はパリでおいしいものを食べる。今回は気取った星付きより、肉な気分だった。3週間も旅して、やはり疲れたのだ。懐かしい14区の「セヴロー」に予約した。肉を一頭さばいているこのビストロは日本でも有名になったようだ。 このレストランに初めて訪れたのは2004年。10年も前の話だ。知り合いのインポーターから「フランスで牛のステ...
シャトー・マルゴー、サードワイン2009お披露目
- 2014/02/18
- 23:27

ボルドー1級シャトー・マルゴーのポール・ポンタリエ総支配人が来日し、17日、東京・新橋のホテル・コンラッドで、サードワイン「マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー」のお披露目と、2013年ヴィンテージのバレル・サンプルの試飲会を行った。 シャトーはこれまで、グランヴァンのシャトー・マルゴーとセカンドのパヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー、白ワインのパヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴーしか...
シャンパーニュ、冷蔵庫保存がよい!?
- 2014/02/18
- 10:29
シャンパーニュは冷蔵庫で保存するとフレッシュさが保たれるという研究結果を、米国の科学者チームが米国化学会誌に発表した。 英デイリー・テレグラフ紙によると、研究チームがシャンパーニュを室内、16度のワインセラー、4度の冷蔵庫の異なる温度で、2年以上にわたり保管したところ、冷蔵庫でワインの褐変につながる 5-HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)が生じにくいことがわかった。プロセッコやカバでも同じ結果が得られ...
頼れるニコラ・ポテル、旧式の圧搾機を使う理由は
- 2014/02/16
- 23:09

ドメーヌ・ド・ベレーヌの本拠地はボーヌの外周道路から、ラドワ、アロース・コルトンに向けて走り出してすぐ。アンリⅡというホテルの斜め向かいにある。そのまま走ると、74号につながる。コート・ドール巡りの定期ルートだ。 2014年のブルゴーニュは暖冬で、雨が多かった。すき返しをするタイミングがなくて困ったそうだ。ドメーヌを訪問した日も小雨が降っていた。当主ニコラ・ポテルはあいにくと風邪だった。フランス人も風...
ポール・ホブス、NYでリースリング生産へ
- 2014/02/16
- 23:05

カリフォルニアやアルゼンチンなど4大陸をまたにかけてワイン生産やコンサルタントを手がけるポール・ホブス氏が、米国の新産地として注目されるニューヨーク州フィンガー・レイクスで、リースリング生産に乗り出すと発表した。 ホブス氏はドイツ・モーゼルのゼルバッハ・オスターのヨハニス・ゼルバッハ氏と連携して、26ヘクタールの畑を購入。2020年までにリースリングを発売する計画。ホブス氏はニューヨーク州育ち。フィン...
空の上のワインリスト、カンタス5部門で受賞
- 2014/02/16
- 23:05

航空会社のワインリストの内容を競う2013年の「セラーズ・イン・ザ・スカイ・アワード」が、ロンドンで発表され、豪カンタス航空が13部門のうちベスト・オーバーオール・ワイン・セラー、ベスト・ファーストクラス・セラー、ベスト・ビジネスクラス・セラーなど5部門でゴールドメダルを受賞した。 英国「ビジネス・トラベラー」誌が、28社の航空会社の搭載ワインを、チャールズ・メットカルフェ、リチャード・バンプフィールドM...
2人のリジェ・ベレールは期待の星
- 2014/02/15
- 15:21

ブルゴーニュの今後を担う存在として注目なのが2人のリジェ・ベレールだ。ラ・ロマネを再興したルイ・ミシェル・リジェ・ベレールだけでなく、いとこのティボー・リジェ・ベレールも飛び切りのワインを造っている。 2人ともナポレオン1世に仕えたリジェ・ベレール将軍の流れをくむ。ルイ・ミシェルが暮らすヴォーヌ・ロマネのシャトーもすごいが、ティボーがニュイ・サン・ジョルジュの街中に構える屋敷も大きい。ルイ・ミシェ...
ウィリアムズ・セリエム、カブラル氏辞職へ
- 2014/02/15
- 15:12

カリフォルニアのピノ・ノワール生産の先駆ウィリアムズ・セリエムのワインメーカー、ボブ・カブラル氏が、ワイナリーを離れて、独自プロジェクトに乗り出す。 ウィリアムズ・セリエムはエド・セリエムとバート・ウィリアムズが、1979年に設立し、ロシアン・リヴァー・ヴァレーからブルゴーニュ的なピノ・ノワールを世に出した。ワイナリーは1998年に、実業家のジョン・ダイソン氏が買収し、新たに着任したカブラル氏がワインメ...
バイオダイナミックスの先駆アラン・ヨーク氏死去
- 2014/02/15
- 15:10
バイオダイナミックスの先駆者アラン・ヨーク氏が亡くなった。62歳だった。 オーガニック・ワイン・ジャーナルによると、ヨーク氏は1952年にテキサスに生まれた。カリフォルニアのサンタ・バーバラに移住し、庭師としてバイオダイナミックス農法を発展させた。ベジンガー・ファミリー・ワイナリーなど多くのワイン生産者のコンサルタントとして国際的に活躍した。...
ジャイエの後継者?、バンジャマン・ルルー
- 2014/02/14
- 12:44

ブルゴーニュで世代交代が起きている。 風穴を開けたのはドメーヌ・ド・ベレーヌのニコラ・ポテルらの世代。そこから刺激を受けたバンジャマン・ルルーらの若手が、続いている。 ルルーはボーヌの花屋の出。ワインとは全く関係ないところから登場した。1990~92年にボーヌの醸造学校に通いながら、ポマールのコント・アルマンで修行を始めた。ニュージーランドやオレゴンでも働き、98年にブルゴーニュに戻ってきた。彼を動かし...
クリュッグ、猛暑の2003年ヴィンテージ発売
- 2014/02/14
- 12:42

シャンパーニュのクリュッグは1月末、2003年物を発売し、英国のワイン商では売り切れが相次いだ。 2003年は猛暑で、1822年以来の最も早い収穫となった。収穫量が減り、酸も低い。クリュッグはマルチヴィンテージのグランド・キュヴェを重要視し、一定量をリザーヴワインにまわすため、メゾン内でもヴィンテージ生産について議論がかわされたが、ブレンド比率を変更し、販売に踏み切った。生産量は平年の半分以下。ドン・ペリニ...
オバマ、オランド大統領をモルレの白で歓迎
- 2014/02/14
- 12:38
米国のオバマ大統領は、公式訪問したフランスのオランド大統領の歓迎晩餐会を11日、ホワイトハウスで開き、ヴァージニア州のスパークリングワイン、カリフォルニア・ソノマのモルレのボルドースタイルの白ワインなどでもてなした。 AFP通信などによると、スパークリングワインはティボー・ジャニソンのブラン・ド・シャルドネ。白はピーター・マイケルの元醸造責任者リュック・モレルが、2006年にソノマ州に興したモルレ・ファ...
モンラッシェはやはり頂点、ソーゼの2012
- 2014/02/13
- 17:42

ピュリニー・モンラッシェで、ルフレーヴと並んで忘れてはいけないのはソーゼだ。 エテンィエンヌ・ソーゼの孫娘ジェニーと結婚して後を継いだジェラール・ブドーは、相続に絡んで、重要な畑を義理の兄弟ジャン・マルク・ボワイヨに分割した。買いブドウも組み入れて、優れたワインを生産し続けている。 一言で言えば、エレガント。ブルゴーニュで赤ワインの試飲が1週間も続いた後だったので、とりわけうれしかった。タンクか...
シルヴィオ・デンツ、ラフォリ・ペイラゲを買収
- 2014/02/13
- 17:40

ボルドー・サンテミリオンのグランクリュ・クラッセ格付けシャトー・ペヴィ・フォージェールを所有するシルヴィオ・デンツ氏が、ソーテルヌのシャトー・ラフォリ・ペイラゲを買収したと発表した。 デンツ氏はスイスの化粧品企業で成功した実業家で、フランスの宝石ブランド「ラリック」のオーナーでもある。2012年の格付けでグラン・クリュ・クラッセに昇格したサンテミリオンのペヴィ・フォージェール、フォージェール、コート...
チャールズ・バンクス、今度はNZに進出
- 2014/02/13
- 17:35

スクリーミング・イーグル前オーナーのチャールズ・バンクス氏が、ニュージーランドのトリニティ・ヒルの25%の株式を購入した。ニュージーランド・ヘラルド紙などによると、今後は70%の株式を取得し、経営権を握る予定。 トリニティ・ヒルは北島のホークスベイに本拠を置き、シラー、ボルドー・ブレンドなどで知られる。元モートン・エステートの醸造家ジョン・ハンコックが、ロンドンでレストランを営むウィルソン夫妻、モー...
高テンションで疾走、ルシアン・ル・モワンヌのムニール
- 2014/02/12
- 11:59

落ち着いた造り手の多いブルゴーニュで、ムニール・サウマだけはテンションが高かった。 ルシアン・ル・モワンヌを20年足らずで、トップ・ネゴシアンに育てた。レバノン生まれだが、ピノ・ノワールにひかれて、1994年にやってきた。当時は22歳。昔はジャーナリストになりたかったそうだ。95年に初のワインを手がけて、99年に会社を立ち上げた。 現在のワイン造りとは少し違う手法をとる。 樽熟成期間が長い。2012年は赤も白も...
DRC2011、収量は30%ダウン
- 2014/02/12
- 11:12

DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)2011年のトレード向け試飲会が、7日、ロンドンの輸入元「コーニー&バロウ」で開かれた。収量は減少したものの、英国のワインメディアの評価は高かった。 DRCによると、開花は早目で、5月20日に中間の開花が起きた。灰かびは7月の低温でおさまったものの、8月は暑く、嵐に見舞われた。嵐の後に太陽が戻ってきて、ブドウの果皮が暑くなったおかげで、灰カビの広がりに耐えられたという...
中国が赤ワインの消費・生産大国に
- 2014/02/12
- 11:11
中国が赤ワインの消費・生産大国として発展している。 ワイン&スピリッツの国際見本市「ヴィネクスポ」事務局の委託を受けて、英国の市場調査会社IWSRが調査したレポートによると、中国の2013年のワイン消費量は、2008年より34・33%増えて約1億7100万ケース。このうち、赤ワイン消費量は1億5500万ケースに達する。中国本土と香港をあわせた数字だが、赤ワインが突出しているのは、健康にいいと思われているからと見られる。 ...
三国ワイン、スペインのCVNEへ売却
- 2014/02/11
- 19:04

ジョゼフ・ドルーアンなどの輸入元「三国ワイン」が、スペイン・リオハに本拠を置く「CVNE EXCELLARS」社に買収された。 三国ワインは三国コカ・コーラボトリングの100%子会社。ブルゴーニュのジョゼフ・ドルーアン、スペインのミゲル・トーレスなどを輸入している。 昨年7月、関東を中心としたコカ・コーラ セントラル・ジャパン、三国コカ・コーラ ボトリング、東京コカ・コーラ ボトリングのボトラー4社が経営統合し、コカ...
ブルゴーニュは狭い
- 2014/02/11
- 17:25

ブルゴーニュは狭い。ワイン首都のボーヌはさらに狭い。 ドメーヌ・ド・ベレーヌの輸出部長として活躍する北沢さんと、最近できた「F&B」というワインバーで飲んでいたら、何やら品のいいマダムの二人連れが入ってきた。 数日前に訪問取材したドメーヌ・アルヌー・ラショーのシャルルのお母さんフローランスだった。顔の広い北沢さんに紹介された。25歳の若き当主をほめたら、お母さんはうれしそうだった。ジーンズをおしゃ...
赤も底力、クロ・デ・ムーシュ1996
- 2014/02/09
- 01:33

ジョゼフ・ドルーアンは通好みのネゴシアンだ。シャンパーニュで言えば、シャルル・エドシックやビルカール・サルモンのイメージに近い。 ネゴスといっても、実際には、ほかの大手ネゴスと同じく大ドメーヌなのだが。家族経営を御旗に掲げる生産者は多いが、その多くはトップこそ一族から出てくるが、番頭役や醸造責任者は外部の人間を起用している。ここは4人の兄弟が、栽培、醸造、経営、米国のマーケティングをそれぞれ分担...
ジャン・ラフェ、懐かしき味と人情にふれる
- 2014/02/08
- 07:59

ワインの造り手は農民だ。 それを実感した瞬間があった。 モレ・サン・ドニに寄って、少し時間が余った。ジャン・ラフェのところにあいさつしていこうという話になった。 モレ・サン・ドニは回りやすい村だ。ロータリーのある大きな駐車場に車をとめると、どこでも歩いて行ける。ポンソは坂を登って、距離があるが、リニエ・ミシュロ、アルロー、ルイ・レミーなどは数分。ちょっと動いて、教会前にとめると、グラン・クリュ街...
冷たいナイフを喉元に、挑戦強いられるルーミエのミュジニー
- 2014/02/07
- 05:38

クリストフ・ルーミエはいい男だ。見た目も、気立ても。 1980年代にアンリ・ジャイエ・スクールがあった。同級生は、パトリック・ビーズ、ドミニク・ラフォン、エティネンヌ・グリヴォ。みなが少しでもいいワインを造ろうと、アンリに試飲してもらい、アンリのワインから学んだ。現在のブルゴーニュ品質革命の始まりと言っていい。パトリックは不幸にも亡くなった。、エティエンヌは87年から92年までギィ・アカッドの下...
ピラミッドの中は迷宮、ミニュエのミュジニー
- 2014/02/06
- 07:50

1月31日はシャンボル・ミュジニーの日だった。 ヴォギュエは外したが、朝9時からジャック・フレデリック・ミュニエとジョルジュ・ルーミエを連続で。いずれも世界で最もエレガントなピノ・ノワールの造り手だが、とりわけミニュエは脱帽だった。 10年も前か、イタリアのワイン商マルク・ディ・グラッツィアと話していたら、お気に入りがミュニエだった。バローロ・ボーイズを売り出した彼のイメージと合わなかったのだが...
ルソーを再評価、冷涼さ映すシャンベルタン2012
- 2014/02/05
- 05:28

アルマン・ルソーを、正直言って過小評価していた。 デュガ・ピィが、ジュブレ・シャンベルタンで最高の造り手と思っていたが、少し修正しなければいけない。ルソーも決して劣らないと。生産量が多いから、キュヴェによって少し揺れがあるのだが。 興味深かったのは、2012のバレル試飲で、シャンベルタンとクロ・ド・ベーズの比較。シャンベルタンの方がコンブ(扇状地)の冷たい空気の影響を受けるので、タイトでミネラリ...
コート・ドールの中心で「ラ・ロマネ」と叫ぶ
- 2014/02/04
- 04:56

フランスで最も小さなアペラシヨン、ラ・ロマネ。0・8ヘクタール。ロマネ・コンティが1・8ヘクタール。そのすぐ上の斜面に位置する。 当主のルイ・ミシェル・リジェ・ベレールは、ナポレオン一世につかえたリジェ・ベレール将軍の流れを引く。かつてはラ・ターシュも所有していた大地主。ひとつ指摘しておくと、ラ・ロマネとロマネ・コンティは同じ畑が分かれたのではなく、最初から別の区画だった。 長らく不在地主で、栽...
ロマネ・コンティ2012はクラシックVT
- 2014/02/03
- 21:12

ブルゴーニュの2012年は、ピノノワール好きなら心動かされずにいられないヴィンテージだ。 我々は米国の評論家に動かされて、つい2009のような熟成したヴィンテージに走りがちだが、ピノノワールの本当の美しさは2012のような年に現われる。 これはあらゆる造り手に共通する意見だった。 ジャック・フレデリック・ミュニエは「2009のように熟成したヴィンテージは素晴らしい。数十年は保つだろう。しかし、2...
ワイン産地取材はつらいよ
- 2014/02/02
- 20:08

フランスのワイン産地への旅ですか。いいですね。 しばしば言われる。 <いや、物見遊山ではないのだが…> 心の中でつぶやきながら、薄ら笑いで受け流す。 ワイン飲み放題で、レストランで美食ーというイメージなのだろう。正反対だ。試飲だから飲むわけではない。真剣勝負だ。昼間に3軒も生産者を回ったら疲労困憊。トップ生産者がわざわざ時間を割いてくれる。何十年も、いや何世紀もブルゴーニュの歴史を築いてきた人々...
テリーヌとボージョレ、ビストロ王道をボーヌで
- 2014/02/01
- 06:11

1月のボーヌは完全オフシーズン。閉まっている店ばかり。 水曜の夜、ドメーヌ・ド・ベレーヌ輸出部長の北沢さんと、寒い中を探し回り、「カーヴ・ド・ラ・マドレーヌ」で軽く食事。ボーヌの街中、気の利いたワインとおいしい食事をそろえているワインバーというか、ビストロは意外に少ないんだとか。東京のレベルの高さは異常とも。 そこは同感するが、いかんせん、高すぎる。カッコつけて飲む必要ないし。ソムリエの知識とサ...