なごみのヴァルポリチェッラ、アレグリーニ2012
- 2014/03/31
- 23:00

ワインは難しい飲み物ではない。時にそんな風に思う。というか、思いたい自分がいる。 ジューシーなボージョレや心地よいキアンティ・クラッシコを飲んだら、これで十分ではないかと思うことが多い。ただ、それを続けていると、口が変わったものを欲する。人間とはわがままな生き物だ。 アレグリーニはモダンなヴァルポリチェッラを造る代表選手だ。ヴァルポリチェッラには、偉大な伝統派の造り手も多くいる。それはそれで好き...
クリスティーヌ・ヴァレットに追悼の声
- 2014/03/31
- 22:56
2年余りの闘病生活の末、29日朝に亡くなったシャトー・トロロン・モンド当主のクリスティーヌ・ヴァレットさんに、サンテミリオンの生産者から追悼の声が寄せられた。 31日のプリムール開幕の前に届いた訃報は、衝撃を与えた。デカンターなどによると、シャトー・アンジェリュスのユベール・ド・ブアール氏は、29日夜に、刷新されたアンジェリュスのお披露目パーティーの席で、同じ1957年生まれのヴァレットさんについて「サン...
プロヴァイン、7%増の48000人が入場
- 2014/03/31
- 22:52
ドイツ・デュッセルドルフで開かれたワインの国際見本市プロヴァインの入場者は、前年より7%多い4万8000人で、香港と中国の入場者は倍増した。 47か国から4830人の出展者があり、その中には日本からの甲州ワイン生産者も含まれる。入場者の3分の1は初めての来場者だったという。...
流行に流された、ルシアン・ボワイヨ1996
- 2014/03/30
- 23:05

ブルゴーニュのワイン生産者も、資本主義社会に生きている。市場の流行に左右されずにいるのは難しい。当たり前の話だ。 1990年代は抽出の強い、果実味の凝縮したワインがもてはやされた。それをロバート・パーカーの影響というのは単純すぎる。80年代にドメーヌ・ボトリングを始めた栽培農家が、売れると思ったスタイルだったのだろう。重要な米国市場が好んでいたのが、そうしたスタイルだった。それはワイン商の影響もある。...
パラシオス、リオハで単一畑発売へ
- 2014/03/30
- 23:00

スペインを代表する造り手アルバロ・パラシオスが、出身地リオハで、単一畑のワイン造りに乗り出す。 ドリンクス・ビジネスによると、「ヴァルミラ」と名づけられたワインは、リオハ・バハ地区の3ヘクタールの畑からガルナッチャ100%で造られる。10年間、栽培してきたが、2013年の素晴らしい出来が、リリースにつながったという。...
トロロン・モンド、クリスティーヌ・ヴァレットさん死去
- 2014/03/30
- 15:03

ボルドー・サンテミリオンのプルミエ・グラン・クリュ・クラツセB格付けのシャトー・トロロン・モンド当主クリスティーヌ・ヴァレットさんが亡くなった。ガンで闘病していた。シュド・ウエスト紙やライターのジェフ・リーヴ氏らが伝えた。 トロロン・モンドはシャトー・パヴィの上のコートに位置する。ヴァレットさんが父クロードから引き継いで、1980年代半ばにコンサルタントのミシェル・ロランを迎え、偉大な1990年で評価を不...
コタのサンセールの魔法、泡のないブラン・ド・ブラン?
- 2014/03/30
- 11:17

サンセールは10年以内に消費すべき。それが世間の常識だが、ひと握りの例外はある。コタのレ・モンダネがそうだった。2002年。 前回はレ・モンダネの1997年で失敗した。果実味が失せていて、ルーサンヌかと思うほどの粘性と凝縮度だった。それはそれで面白かったが、ソーヴィニヨン・ブランのさわやかな香りはどこにもない。今回は2002年。飲み頃かと期待して開けたら……。 1997年ほどではないが、果実味のフェーズは通り越して...
トム・スティーブンソン選ぶ最高のブラン・ド・ブラン
- 2014/03/30
- 11:16

英国のシャンパーニュ評論家トム・スティーブンソン氏が、現在発売分とオールタイムのベスト・ブラン・ド・ブラン・シャンパーニュ各5本を、ワイン・サーチャーで発表した。 現行ヴィテージでは、トップがクリュッグのクロ・デュ・メニル2000で、2位はパルメールの2002マグナム、3位がテタンジェのコント・ド・シャンパーニュ2005だった。4位はポル・ロジェ2002、5位はシャルトーニュ・タイエ・レ・ズルトビールズ2008だった。...
ブランジェリーナのロゼ、ミラヴァル2013を一足早くお披露目
- 2014/03/29
- 13:32

ハリウッド・セレブのブランジェリーナ夫妻と南ローヌを代表する造り手ペラン家がタッグを組んだシャトー・ミラヴァルの2013年が、桜の季節に一足早くお披露目された。 シャトー・ミラヴァルは南仏プロヴァンス地方のコランス村にあり、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリー夫妻が別荘として購入した。500ヘクタールの土地があり、オリーブの木や豊かな水に恵まれている。前オーナーのピアニスト兼作曲家ジャック・ルー...
ポンテ・カネ、品質への自信から価格据え置き
- 2014/03/29
- 13:08
シャトー・ポンテ・カネが、来週から始まるボルドー2013年のプリムール・キャンペーンの前に、2012年と同じ価格の60ユーロ(ネゴシアン売り出し)で売り出した波紋が広がっている。 ポンテ・カネの2013年の収量はヘクタール当たり15ヘクトリットルで、前年の34ヘクトリットルの半分以下。これはビオディナミ農法とは関係なく、花ぶるいが大きな問題だったため。販売量は半分になり、ネゴシアンへの割り当ても半分になる。2013年...
ジャン・リュック・テュヌヴァン、クリュ・ブルジョワ売却
- 2014/03/28
- 11:08

シャトー・ヴァランドローのジャン・リュック・テュヌヴァン氏は、マルゴーのシャトー・ベルヴュー・ド・タヤックを、ワイン投資グループに売却した。 ベルヴュー・ド・タヤックは4・5ヘクタールのクリュ・ブルジョワ。テュヌヴァン氏が2004年に買収した。売却先はシャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュなどで畑やワイナリーの売買を仲介する投資企業のGFV・サンヴァンサン・ベルヴュー・ド・タヤック。今後はシャトー・ラ・...
ガーギッチの「アメリカン・ドリーム奨学金」
- 2014/03/28
- 11:06
1976年のパリ試飲会でトップになった白ワインのシャトー・モンテリーナを手がけたマイク・ガーギッチ氏が、ジェームズ・ビアード財団と提携して、ワイン研究を支援する「アメリカン・ドリーム奨学金」を始める。 1923年生まれのガーギッチ氏は、わずか32ドルを手にクロアチアからナパヴァレーにやってきた。シャトー・モンテリーナのワインメーカーとして造った1973年のシャルドネがパリの試飲会で、フランス勢を打ち負かした、...
伝説ドレイパーが造る、リッジのカベルネ1993
- 2014/03/27
- 00:27

伝説的なワインメーカーという呼び方はあまり使いたくないが、米国でそれにふさわしい人物は、ロバート・モンダヴィなき後に、1人しかいない。リッジ・ヴィンヤードのCEOと醸造責任者を務めるポール・ドレイパーだ。 7年ぶりに来日したが、私には疎遠な感じはなかった。2012年はワイナリーを訪ね、2013年はカリフォルニア・ワイン・サミットで、食事やレクチャーの時間をともにした。今回は古いワインを飲みながら、天ぷらを食...
パーカー、ライフスタイルマガジン創刊へ
- 2014/03/27
- 00:18

世界的な影響力を持つ米国の評論家ロバート・パーカー氏が、ザ・ワイン・アドヴォケイト(TWA)とは別に、「100ポインツ・バイ・ロバート・パーカー」と題した季刊ライフスタイルマガジンを発刊することを発表した。 ザ・ワイン・アドヴォケイト(TWA)の掲示板で23日に明らかにした。TWAとは独立した活動で、ワインに関連する広告は掲載しない。TWAの名声や信頼性の核にある独立性を保つ必要性を理解する雑誌メディア「BURDA」...
ポンテ・カネ、前年と同じ60ユーロで売り出し
- 2014/03/27
- 00:16

ボルドー・ポイヤックの格付け5級シャトー・ポンテ・カネは26日、プリムール・キャンペーンの開始に先立って、2013年を前年と同じ価格で売り出すことを発表した。 英国の高級ワイン取引のプラットフォームLiv-exによると、ネゴシアン売り出し価格で60ユーロ。天候に恵まれなかった2013年の収穫量は半減し、ヘクタールあたりの収量は15ヘクトリットルだった。来週から正式に始まる試飲会を前に集まっているバイヤーの間に大きな...
ルフレーヴ、MW選ぶワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに
- 2014/03/25
- 23:00

ブルゴーニュのドメーヌ・ルフレーヴ当主アンヌ・クロード・ルフレーヴさんが、英国のマスター・オブ・ワイン協会とドリンクス・ビジネスの選ぶ2014年の「ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。 ドイツで開かれた見本市「プロヴァイン」の席上で、24日に発表された。このワインメーカー・オブ・ザ・イヤーは2011年に設立され、マスター・オブ・ワイン(MW)を含むワインメーカーらの審査員の投票で選出された。これま...
2014ブルゴーニュ、温暖で早い生育
- 2014/03/25
- 22:59

2014年のブルゴーニュは温暖な冬季の天候によって、ブドウの成育が平年より2週間は早く進んでいる。 2012、2011年と収穫量が減少したため、2014年は収量回復が期待されている。早い生育サイクルはプラスの要因だが、霜による被害も懸念されている。...
シャンパーニュ・サロンのデュポン社長、2002お披露目
- 2014/03/25
- 00:20

優れた年にメニル・シュール・オジェ村のシャルドネを使ってブラン・ド・ブランのみを生産するシャンパーニュの孤高のメゾン、サロンの21世紀に入って初めてのヴィンテージ2002年のお披露目が、24日、東京・六本木のグランド・ハイアット東京で行われた。 2002年は1905年に産声を上げたサロンの38ヴィンテージ目。9月初旬までは安定しない天候が続いたが、収穫期は晴天と夜間の冷え込みにより、豊かさと酸のバランスがとれたブドウ...
2013プリムール、値下げなるか
- 2014/03/25
- 00:15
収穫量が激減し、価格に注目が集まる2013年ヴィンテージのボルドーのプリムール・キャンペーンが来週から始まる。 31日から4月4日までの間は、ラフォン・ロシェ(ポイヤック&サンテステフ)、ラグランジュ(サンジュリアン)、マルキ・ド・テルム(マルゴー)、マラルティック・ラグラヴィエール(ぺサック・レオニャン)、クラーク(メドック、オー・メドック、ムーリス、リストラック)、ガザン(ポムロール)、ラ・ドミニク...
米スターバックス、ワインで売り上げ増狙う
- 2014/03/23
- 00:05

米国のスターバックスは、午後4時以降にアルコール類とスナックを提供する「スターバックス・イブニング」を拡充する。 2010年にシアトルで始め、シカゴ、アトランタ、LAに拡充したが、年末までにさらに40店増やし、売り上げを1000億ドルにする計画。スターバックスの客単価は5ドル平均だが、イブニング・メニューによって、2倍にできると見ている。 シアトル地区のワインメニューは、プロセッコ、シャトー・サン・ミシェルの...
中国とEUのワイン貿易摩擦が終結
- 2014/03/22
- 23:48
中国とEUの間で起きていた、ヨーロッパ産ワインをめぐる貿易摩擦が終結した。 中国はヨーロッパ産ワインに対するダンピング(不当廉売)調査をめぐり、EUと和解することで合意したことを、EU委員会が発表した。中国は昨年夏、EUが中国製の太陽光発電パネルに反ダンピング関税を導入することに対する報復と見られるダンピング調査を始めたが、習近平国家主席のヨーロッパ訪問のタイミングにあわせて、問題を決着させた。 ヨーロ...
寝かせて真価、クラープのコルナス1988
- 2014/03/22
- 01:13

ソムリエの言うことには従うものだ。レストランに置いてあるワインと料理の相性を、地上で最もよく知っているのだから。 私の最初の失敗は、98年に始めて訪れたリヨン郊外のポール・ボキューズだった。にわかローヌ愛好家だったので、コート・ロティでも、エルミタージュでもなく、コルナスを頼んで、うならせてやろう……とフランスのトップレストランを相手に、無謀な妄想を抱いていた。 メインはブレスの鶏。ソムリエはシャル...
ラトゥール2004、再発売も動きは鈍い
- 2014/03/22
- 01:11

シャトー・ラトゥールが2004のシャトー・ラトゥールと2006年のレ・フォール・ド・ラトゥールを発売した。 Liv-exによると、ネゴシアン売り出しの価格はそれぞれ1本当たり400ユーロと140ユーロ。国際市場のケース価格では4015ポンドと1405ポンドになる。シャトー・ラトゥール2004については、発売直後はLiv-exの価格3500ポンドの23%増しの4300ポンドで取引された。 ラトゥールは2012年にプリムールからの撤退を発表し、ワイン...
ボランジェRD2002が発売
- 2014/03/22
- 01:09
シャンパーニュのサロン2002に続いて、ボランジェRD2002も、英国で発売された。 60%ピノ・ノワール、40%シャルドネのブレンドで造られ、23のクリュのブドウを使用し、グランクリュは71%で、プルミエクリュは29%。ドザージュはリットル当たり3~4グラム。英国での価格は保税扱いで6本615ポンド。 マダム・ボランジェがRDを造ったのは1967年で、英国では1952年ヴィンテージ、スイスとフランスでは1953年ヴィンテージ、米国と...
ブルゴーニュ、収穫減で5割の値上がり
- 2014/03/20
- 23:22

2012年と2013年の収穫減によって、フランスワインが大幅に値上がりしている。日本は円安ユーロ高もあって、大幅な値上がりは必至だ。 フランス農水省の中央調査・統計局が発表した。2014年1月までの6か月間のAOCワインの価格は、過去5年間と比べて25%上昇した。2013年のフランスの収穫量は4230万ヘクトリットルで、2012年の4120万ヘクトリットルより2%増えたが、過去5年平均より7%減り、2年連続で歴史的に少ない。 このため...
不滅のトリンバック、リースリング1997
- 2014/03/20
- 23:20

アルザスの熟成したリースリングほど、間違いのない白ワインはない。 ブルゴーニュは慎重に選ぶ必要がある。造り手も、ヴィンテージも、アペラシヨンも。満足が保証されている生産者は間違いなく高価だ。1万円を切ることはほとんどないし、見つけるのも容易ではない。 アルザスはさほどむずかしくない。安定した生産者を選べば、裏切られることはない。トリンバック、ヴァインバッハ、ヒューゲル、ウンヴレヒトあたりは鉄板だ...
三国ワインのCEO、高柳昌之氏が就任
- 2014/03/20
- 23:16
三国ワインの株式がコカ・コーラ・イースト・ジャパンからスペインのCVNE・エクセラーズに譲渡されたのに伴い、18日、臨時株主総会が開かれ、代表取締役社長(CEO)に高柳昌之氏が就任した。 CVNE・エクセラーズは、1879年に設立されたリオハの老舗CVNE社の投資部門を担う子会社。スペイン国内の売り上げが7割を占めるリオハの名門ワイナリーだが、今後は輸出拡大に力を入れる戦略で、アジア進出の橋頭堡として、三国ワインを買...
和食に合う赤ワイン「わ」発売
- 2014/03/19
- 23:56

オーストラリアのジェイコブス・クリークが和食に合うワインを目指して、江戸料理人の橋本亨氏とコラボレーションして造った赤ワイン「わ」をお披露目する食事会が18日、橋本氏の「割烹日本橋とよだ」(東京・日本橋)で開かれた。 ジェイコブス・クリークは既に、「銀座 寿司幸本店」4代目の杉山衛氏と協力して、和食に合う白ワイン「わ」を発売している。今回はその赤ワイン版。シニアワインメーカーのニック・ブルワー氏と...
フェイラ2005は未熟な低アルコールワインなのか!?
- 2014/03/19
- 23:52

低アルコールワイン論争が、米国で広がりを見せている。 ロバート・パーカーが1月にザ・ワイン・アドヴォケイト(TWA)で、低アルコール度のワインを造る動きについて「アンチ・カリフォルニアの動き」とするコラムを載せたのがきっかけ。2月にナパヴァレーで開かれた「ワイン・ライターズ・シンポジウム」にパーカーが出席して過熱し、サンフランシスコ・クロニクル紙のジョン・ボネやニューヨーク・タイムズ紙のエリック・ア...
エルク・コーブ、ヤムヒル・カールトンに畑拡張
- 2014/03/19
- 23:46
米オレンゴンのパイオニアの一つエルク・コーブ・ヴィンヤードが、ヤムヒル・カールトンAVAの中心に位置するグッドリッチ・ヴィンヤードを取得した。 エルク・コーブによると、グッドリッチ・ヴィンヤードは約27・6ヘクタールの土地の8・4ヘクタール。表土の薄い海産堆積物のウィラケンジー土壌でピノ・ノワールとシャルドネを栽培している。ソーターやキング・エステートがこの畑から高品質なピノ・ノワールを生産している。 ...
トーレスが世界で最も賞賛されるワインブランド
- 2014/03/19
- 11:03

スペインのトーレスが、ワイン業界のプロが選ぶ投票で、世界で最も賞賛されるワイン・ブランドに選ばれた。 1972年に英国に設立されたスピリッツ、ワイン、ビールのバイヤー向けの専門誌「ドリンクス・インターナショナル」が、マスター・オブ・ワイン、ライター、小売商、バイヤーら200人以上のワイン専門家の投票で選んだ。一貫した品質向上、幅広い層への強いアピールなどが評価基準。 トーレスはペネデスに基盤を置く家族経...
2013ボルドーはカベルネの年
- 2014/03/19
- 11:01

プリムール試飲会が間近の2013年のボルドーは、カベルネ・ソーヴィニヨン主体のヴィンテージとなりそうだ。 2013年のボルドーは開花が数週間遅れた上に不安定で、8月のひょう害もあり収穫量は大幅に減少した。9月下旬の雨がちで、冷涼な気候のため、腐敗が広がり、早熟で果皮の薄いメルローは打撃を受けたが、収穫が遅く、丈夫なカベルネ・ソーヴィニヨンはメルローより出来がよく、2013年がカベルネ・ソーヴィニヨンの年となる...
ボルドー2013年は販売減、中国の「賄賂禁止」響く
- 2014/03/17
- 23:50

ボルドーワインの2013年の販売額は、中国市場の減速により1・4%減少した。 AFPが伝えるボルドーワイン委員会(CIVB)の発表によると、販売額は42億4000万ユーロで1・4%減。2005年以降、成長してきた中国市場の減速が原因で、中国は量で16%減少し、金額では6000万ユーロに相当する18%の減少だった。 中国と香港はボルドー販売の4分の1を占める市場。政治腐敗の撲滅を目指す習近平体制の下で、上司や公務員への贈り物が禁止...
ぶれないジム・クレンデネン、若々しい1994
- 2014/03/17
- 23:48

オー・ボン・クリマは飲むたびに発見がある。 カリフォルニアワインの大家KHさんから、ジム・クレンデネンのすごさを教わったのだが、ジムの試行錯誤の歴史は、カリフォルニアのピノ・ノワール開拓史の一コマを刻んでいる。古いワインが出たらすぐに飛びつくのだが、うっかりすると売り切れている。これも1本だけ。日本にも米国にも熱烈なファンが多いのだろう。 今回開けたのは1994年。アロヨ・グランデ・ヴァレーのブライア...
仏南部の過激団体CRAVが活動再開?
- 2014/03/17
- 23:43
フランス南部の過激なワイン生産者団体「CRAV」が、トゥールーズ市の電話交換機を破壊するテロ活動を行った模様だ。オート・ガロンヌ県一帯の数千人の住民が電話やインターネットが使えない被害を被った。 AFP通信によると、15日早朝に交換機が放火や爆弾で破壊されたという。現場にCRAVの文字が残されていた。ラングドック・ルーションの生産者が中心となるCRAVは1970年代から、外国産ワインを積んだトラックのハイジャックや...
丘の上にかかるDRCの魔法、オート・コート2009
- 2014/03/16
- 23:14

ワインを開ける判断には、様々な要因が絡まりあう。飲み頃を迎えていそうなワインが多くある中で、1本に決めるのはきっかけや勢いが必要となる。 DRCが栽培・醸造するオート・コート・ド・ニュイ1999を開けたのは、15日に催したスクールのアフター・ワイン会が引き金。2009年を飲んで危機感を感じた。意外に飲み頃が早いと。セラーに1999が2本あることを思い出した。もう終わっているのでは?ひとまず1本飲んでみよう。 杞憂だ...
カリフォルニアで唯一、日本人女性醸造家の優雅なピノ
- 2014/03/16
- 23:08

カリフォルニアで唯一の日本人女性ワインメーカーであるアキコ・フリーマンさんが、フリーマン・ヴィンヤード&ワイナリーを引っ提げてプロモーション来日した。 東京生まれのアキコさんは、留学先の米国でケンと知り合って結婚。IT企業で働くようになった1997年にカリフォルニアに移った。ワイン造りに関心のあった夫妻は、2001年にワイナリー付きの住宅がソノマ郡セパストポールで売りに出ているのを購入。02年にデビューヴィ...
ジャイエとの比較は無用、希望の星バンジャマン・ルルー
- 2014/03/15
- 00:25

安定したAOCブルゴーニュを見つけるのは難しい。 安定したというのは、値段も量もあるという意味。一握りしかないドメーヌ・ワインでは仕方ない。夜中にいきなり思い出して開けたバンジャマン・ルルーのブルゴーニュ赤。これぞ鉄板のAOCブルゴーニュだった。メゾン・ルロワに近いものを感じた。 2010年という良好なヴィンテージのせいもあるが、いくら飲んでも飽きない。濃いわけではない。そこそこの収量で、AOCブルゴーニュ...
アンジェリュス当主、格付け批判本の著者を訴え
- 2014/03/15
- 00:24

ボルドー・サンテミリオンのプルミエ・グランクリュ・クラッセAのシャトー・アンジェリュス当主ユベール・ド・ブアール氏は、サンテミリオンの格付けとブアール氏を批判したフランス語の新刊「ヴィノ・ビジネス」の著者と出版社を名誉毀損で訴えている。 現地シュド・ウエスト紙の報道によると、イスラエル人女性作家のイザベル・サポルタさんが著したこの本は、アンジェリュスが昇格した2012年のサンテミリオンの格付けに焦点...
サン・ミシェル、オレゴンに本格進出
- 2014/03/15
- 00:22
米ワシントン州にベースを置くサン・ミシェル・ワイン・エステーツが、ブルゴーニュやカリフォルニア生産者の進出が相次ぐオレゴン州のエオラ・アミティ・ヒルズに本格進出する。 サン・ミシェルはワシントンとカリフォルニアに1500ヘクタール以上の畑を所有するが、エオラ・アミティ・ヒルズのピノ・ノワールとシャルドネを栽培する約120ヘクタールのウィラカイア・ヴィンヤードを買収した。この畑はサン・ミシェルが2006年に買...
リュイナールはロゼ・シャンパーニュの元祖!?
- 2014/03/13
- 22:31

シャンパーニュのメゾン、リュイナールは、ロゼ・シャンパーニュの「元祖」であると発表した。 リュイナールによると、1764年に「ウイユ・ド・ペルドリ」60本を含む120本をドイツ向けに出荷した記録が、最近発見した会計簿に記載されていた。1765年にはデンマークとチェコ、1767年にはイタリア、1768年にはスウェーデン、1775年には英国に輸出された記録があるという。 ロゼはそもそも、黒ブドウのマセラシオン(醸し)から生...
コスパ最高、パイティンのドルチェット
- 2014/03/13
- 22:28

ピエモンテの普段飲みは、ドルチェットかバルベーラに限る。バルバレスコもバローロも、すぐには飲めないから。 ローヌ南部のコート・デュ・ローヌに続いて、気軽に開けたのはイタリア北部のピエモンテ。パイティンのドルチェット・ダルバ・ソリ・パイティンであった。これが素晴らしいコスト・パフォーマンス。少なくとも、今年開けた中ではベストコスパに近い。「drop dead Gorgeous」という表現を、どこかで読んだのを思い出...
インドのワイン消費、大幅な伸びへ
- 2014/03/13
- 22:25
インドのワイン消費は2017年までに73%伸びるというヴィネクスポの統計を、インディアン・エクスプレス紙が発表した。 ワインとスピリッツの国際見本市、ヴィネクスポの統計によると、2013年の110万ケースから73%増えて210万ケースに達する見通し。115万ケースの赤ワイン、63万ケースの白ワイン10万ケースのロゼワインを消費すると見られる。...
オリヴィエ・クザンに罰金、AOC規則違反で
- 2014/03/12
- 22:34

ロワール地方アンジュの自然派生産者オリヴィエ・クザン氏が、アペラシヨン規則を破って不正なラベル表示をした罪で、5000ユーロの罰金を検察当局から求められた。 クザン氏は2005年に「Anjou 」(アンジュ)のアペラシヨンを離脱して、ヴァン・ド・フランス(ヴァン・ド・ターブル)のカテゴリーでカベルネ・フラン100%のワインを生産してきた。今回の訴訟では、アンジュのアペラシヨン表示と誤解させる「Anjou Pur Breton」...
コート・デュ・ローヌ天国、ヴァシュロンの遺品
- 2014/03/12
- 22:32

ローヌの赤ワインは時に飲みたくなる。ブルゴーニュやカリフォルニアのピノ・ノワールは、仕事で飲むことが多い。気ままな夜に、わざわざ開けようという気にならない。 神経が覚醒するからだ。国内のトップソムリエと話していると、休日にブルゴーニュは飲みたくないという。疲れるから。その気持ちはわかる。私も同じ。造りやヴィンテージをつい考えてしまう。下手すると、本を開いて畑の位置を確認したりする。となると、もう...
プロセッコ販売、シャンパーニュを上回る
- 2014/03/12
- 22:29
イタリアのスパークリングワイン、プロセッコの2013年の販売量が、シャンパーニュを上回ったと、英インディペンデント紙が報じた。 イタリアのスプマンテの統計をとるOVSEによると、プロセッコは3億700万本で、シャンパーニュの3億400万本を上回った。世界の販売額は16%、販売量は11・5%増大し、3億3000万ユーロになった。英国や米国で手軽なスパークリングとして、消費が増えている。シャンパーニュはフランス本国の販売が苦...
ドルーアン蔵出し、ミュジニー1978が約34万円で落札
- 2014/03/11
- 22:49

ブルゴーニュのメゾン・ジョゼフ・ドルーアンが、ニューヨークのサザビーズにセラー蔵出しのワイン2000本を出品したオークションは、予想落札額(46万8500ドル~64万5500ドル)をはるかに上回る93万694ドルで落札された。 ドルーアンが1世代で1度限りと称した先週末のオークションには、社長のフレデリックと米国担当のローランが出席。サザビーズによると、最高額ロットは、オリジナル木箱入りのミュジニー1978年6本セットで、...
ルーロのアリゴテに再びKO
- 2014/03/11
- 22:47

2月のブルゴーニュ訪問で、希望がかなわかった唯一のドメーヌがルーロだ。 瓶詰めで忙しいと言われたが、それはすべてのドメーヌに共通する話。2011、2012、2013と収穫量が減っているので、初めての訪問者は受け入れたくなかったのかもしれない。不徳のいたすところ。次回は……と思いつつ、放置していた2010のアリゴテを開けてみた。1、2年前の発売時にも飲んだ。 ルーロでは最も安いキュヴェ。価格は2500円程度だった。それで...
シャンパーニュ、2013は世界的に減速
- 2014/03/11
- 22:45

シャンパーニュの2013年の出荷量は、前年を1・5%下回る3億400万本だった。 シャンパーニュ委員会の1月の発表によると、年間出荷量の15%を占める12月が前年より8%増えて、4200万本に達し、それまでの減少分を相殺したが、年間では500万本減少。2012年の1420万本減に続いて、2年連続の減少となった。売上額は43億ユーロで、これは史上5番目。ユーロがドルや円に対して強いのが要因。 ヨーロッパが不振だった。出荷の半分以上...
素手で寿司やカクテル…カリフォルニアの新法に反論
- 2014/03/11
- 11:37

米カリフォルニア州で、レストランやバーの従業員が寿司やカクテルなどの飲食品を調理する際に、手袋(グローブ)を着用することを義務付ける法が導入され、現場から反対の声が上がっている。 サンフランシスコ・クロニクル紙によると、「グローブ法」と呼ばれるこの法は、1月1日に施行された。ベーグル、寿司、フルーツサラダ、カクテルなどを調理する従業員が、手袋を着用するか、調理用ティッシュ、ヘラ、トングなどの使用を...