単一畑のプレミアムカバ、2016年秋の導入に向けて議論
- 2016/05/26
- 01:30
スペインのカバの新たな格付けによって、単一畑のプレミアムカバが、2016年末に導入されるのに伴って、カバの将来をめぐって議論が起きている。

カバ原産地呼称統制委員会が導入するのは「カバ・ド・パラヘ・カリフィカード」(Cava de Paraje Calificado)。自社の単一畑から生産され、36か月間の瓶内熟成期間が定められている。カバの2015年の出荷量は約2億4400万本。ほほ半分が輸出される。
2015年の輸出の1位はドイツで約3307万本。ベルギー、英国、米国、日本と続く。日本は782万本で2.14%と微増だが、ベルギーと英国は減少傾向。世界的にスーパーマーケットで安売りされるスパークリングのイメージが強く、英国市場では、アペリティフやパーティーなどで飲むカジュアル・スパークリングの地位を築いたイタリアのプロセッコに押されている。
カバはコドニューとフレシネの2大ブランドが70-80%のシェアを占めている。小規模生産者は「シャンパーニュの代替物」という安売りイメージの脱皮を目指し、テロワールの個性を打ち出すことで、差別化を図ってきた。伝統のあるラベントス・イ・ブランは2012年、カバの平凡なイメージを嫌って、DOカバの表示を止め、畑のある産地のコンカ・デル・リュ・アノイアを名乗っている。既に十数軒がDOカバを離脱している。
新たな格付けはこうした生産者の不満に対応するもので、シャンパーニュのグローワーズが台頭してきたのと同じ流れにある。ただ、プレミアム・カバのカテゴリーに入るカバは3000万本程度と見られ、輸出市場ではインパクトが弱い。安価なイメージがぬぐえないのに、価格的にはシャンパーニュと競合するという難しさを抱えている。そのため、格付けの有用性に疑問を抱く生産者や専門家もおり、カバ全体で、新たなブランディングが求められている。
急速に品質が向上したスペインでは、リオハのトップ生産者アルタディが、DOリオハを離脱するなど、規制の原産地呼称管理システムに異議を唱える動きが出ている。既存の枠組みにこだわる大きなシェアを占める伝統的生産者と、テロワールにこだわる新進生産者が対立する構図が、様々な局面で見られる。

カバ原産地呼称統制委員会が導入するのは「カバ・ド・パラヘ・カリフィカード」(Cava de Paraje Calificado)。自社の単一畑から生産され、36か月間の瓶内熟成期間が定められている。カバの2015年の出荷量は約2億4400万本。ほほ半分が輸出される。
2015年の輸出の1位はドイツで約3307万本。ベルギー、英国、米国、日本と続く。日本は782万本で2.14%と微増だが、ベルギーと英国は減少傾向。世界的にスーパーマーケットで安売りされるスパークリングのイメージが強く、英国市場では、アペリティフやパーティーなどで飲むカジュアル・スパークリングの地位を築いたイタリアのプロセッコに押されている。
カバはコドニューとフレシネの2大ブランドが70-80%のシェアを占めている。小規模生産者は「シャンパーニュの代替物」という安売りイメージの脱皮を目指し、テロワールの個性を打ち出すことで、差別化を図ってきた。伝統のあるラベントス・イ・ブランは2012年、カバの平凡なイメージを嫌って、DOカバの表示を止め、畑のある産地のコンカ・デル・リュ・アノイアを名乗っている。既に十数軒がDOカバを離脱している。
新たな格付けはこうした生産者の不満に対応するもので、シャンパーニュのグローワーズが台頭してきたのと同じ流れにある。ただ、プレミアム・カバのカテゴリーに入るカバは3000万本程度と見られ、輸出市場ではインパクトが弱い。安価なイメージがぬぐえないのに、価格的にはシャンパーニュと競合するという難しさを抱えている。そのため、格付けの有用性に疑問を抱く生産者や専門家もおり、カバ全体で、新たなブランディングが求められている。
急速に品質が向上したスペインでは、リオハのトップ生産者アルタディが、DOリオハを離脱するなど、規制の原産地呼称管理システムに異議を唱える動きが出ている。既存の枠組みにこだわる大きなシェアを占める伝統的生産者と、テロワールにこだわる新進生産者が対立する構図が、様々な局面で見られる。
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