ブシャールの蔵出し、19世紀のモンラッシェなどがオークション

　ブルゴーニュを代表するドメーヌ・ブシャール・ペール・エ・フィスの19世紀のモンラッシェやミュジニー1945など貴重な蔵出しコレクションが、9月3日に香港で開かれるクリスティーズのオークションに出品される。ブルゴーニュのメゾンには古酒が残り少なく、オークションに出品できるところはほとんどない。


　ブシャールは1731年に創業。1820年にボーヌのシャトー・ド・ボーヌを購入し、古いヴィンテージは今もその地下カーヴで熟成している。故ジョゼフ・アンリオが1995年に買収し、品質を向上させている。グランクリュ、プルミエクリュを中心に130ヘクタールの畑を所有している。


　出品されるのは、予想落札価格が2万－4万香港ドル（26万2600円－52万5000円）の「ボーヌ・グレーヴ　ヴィーニュ・ド・ランファン・ジェズュ　1865」「ムルソー・シャルム　1846」「モンラッシェ　1885」、同じく1万2000－1万8000香港ドル（15万7500円－23万6300円）の「ミュジニー　1945」、同じく1万5000－2万4000香港ドル（19万7000－31万5000円）の「ヴォルネイ・カイユレ　1889」「ヴォルネイ・カイユレ　1924」など。


　ワインは地下カーヴの理想的な環境で眠っていた。時代を考慮したラベルが貼られ、特別な木箱に入れて、来歴を保証するプルーフタッグのシールで保護されている。ブシャールのティム・トリプトリー販売部長は「カーヴ蔵出しの歴史的なヴィンテージは、量と多様性において人生で一度のオークションになる」とコメントしている。
　クリスティーズは2015年に48億ポンドを売り上げた世界をリードするオークションハウス。32か国に54のオフィスがある。2016年はクリスティーズ・アジアの30周年となる。