シャンパーニュのインペリアル・パイント瓶、英国で復活望む声

　英国の伝統的なシャンパーニュボトル「インペリアル・パイント」の復活を望む声が、EU離脱をきっかけに、ワイン業界に出てきたと、ドリンクス・インターナショナルが伝えた。


　インペリアル・パイントは568ミリリットル瓶で、チャーチルら支配階級が好んだ。ハーフボトルより大きく、スタンダードボトルより小さな瓶は、2人で飲むのにいい容量として愛された。チャーチルは「2人のランチと1人のディナーに十分」と語り、ポル・ロジェに注文し、英国に浸透したという。だが、現在のEUの規則は英国での販売を禁じている。
　王室御用達のワイン商BB＆Rのサイモン・ベリー会長は30年以上、4人が1杯ずつ飲むのに適したインペリアル・パイントの復活を要望してきた。ポル・ロジェの英国の子会社のジェームス・シンプソン社長も、復活を望んでいる。シンプソン社長は「ブレグジットはワイン産業に多くの不安や疑問を巻き起こしたが、インペリアル・パイントの復活には可能性がある」とコメントした。
　ただ、シャンパーニュは瓶内熟成期間がかかるため、市場に出るのは時間がかかる。ヴーヴ・クリコが1992年に500ミリリットル瓶に詰めて、5年の時間をかけて英国で販売しようとしたが、EUが禁じたという経緯がある。ポル・ロジェが最後にインペリアル・パイントを瓶詰めしたのは1973年。