ロバート・パーカー・ワイン・アド ヴォケートが、8月31日発行の226号で、日本酒の評価を始めた。純米吟醸と純米大吟醸78銘柄に90点以上をつけ、久須美酒造の「純米大吟醸 亀の翁 3年熟成」が最高得点の98点を得た。

中国在住のアド ヴォケートのワイン評論家、マーティン・ハオ氏が日本市場で普通に入手できる日本酒に得点をつけた。日本酒ジャーナリストの松崎晴雄氏、ロバート・パーカー・ワイン・アドヴォケー ト社日本代表のアーネスト・シンガー氏も加わって、日本全国から集めた800種の純米吟醸 ・純米大吟醸酒を絞りこみ、ハオ氏が90点以上をつけた日本酒のみを掲載した。

シンガー氏は「和食の普及に伴って、米国はもちろん、イタリアやスペインなど魚料理をよく食べるヨーロッパの国でも、SAKEブームが広がっている。世界基準で日本酒を評価することが求められている。パーカーは18年前の来日時に、日本酒を試飲して発表したが、時期が早すぎた。今こそ市場に評価が必要」と狙いを語った。

上海ベースのハオ氏は教育家、雑誌編集者として活躍し、マスター・オブ・ワインの受験生。ワインと日本酒を10年以上にわたり試飲しているという。今年春に来日して、市場から購入した日本酒を試飲した。評論家向けの特別な日本酒などは含めなかった。
95点を獲得したのが、岩瀬酒造の「純米大吟醸 岩の井 山廃」と勝山酒造「純米大吟醸 勝山 暁」の2銘柄。渡辺酒造の「根知 男山 純米大吟醸」が94点を得た。
シンガー氏は「ウォール・ストリート・ジャーナル、ファイナンシャル・タイムズ、ニューヨーク・タイムズの東京特派員から取材を受けている。世界の関心の高さがうかがえる。世界市場に日本酒の価値が広まり、業界の活性化につながる」と語った。和食が世界的に評価されているのに、評価が遅れてきた日本酒をワイン界で圧倒的な影響力を持つワイン・アドヴォケートが評価する意義は大きい。
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