女性ワイナリー経営の草分け、スポッツウッドの創業者が死去

　カリフォルニア・ナパヴァレーの女性ワイナリー経営者の草分けであるスポッツウッド・エステートの創業者メアリー・ウェバー・ノヴァクが25日、がんのため亡くなった。84歳だった。


　ロサンゼルス生まれのメアリーは、1972年に一家でナパヴァレーに移住し、セントヘレナのスポッツウッドの土地でブドウ栽培を始めた。77年に夫のジャック・リチャード・ノヴァクが心臓発作で亡くなった後も、当時としては珍しい女性オーナーとして、精力的にブドウ園を経営し、ブドウをシェーファーやダックホーンに売却した。
　ブドウの評価が高まったところで、1982年ヴィンテージから、トニー・ソーターをワインメーカーに雇って、エステート・カベルネ・ソーヴィニヨンを世に出した。85年から有機栽培を導入し、ワインはワイン・スペクテーターやロバート・パーカーから高い評価を得た。2人の娘たちも経営に参画する一方で、ミア・クライン、ローズマリー・ケークブレッドら女性ワインメーカーを登用し、ナパヴァレーのワイン産業で女性が活躍する素地を築いた。