クラマンの雄、ディエボル・ヴァロワのキュヴェ・プレスティージュ
- 2014/08/16
- 00:55
クラマンは安定したグランクリュだ。日本では、アヴィーズとメニル・シュール・オジェが、有名生産者のせいで有名だが、安定度で言えばクラマンの方がはるかに上だろう。
ピエール・ジモネのディデイエ・ジモネも言っていた。1世紀前から、シャルドネはクラマンとアヴィーズ、ピノ・ノワールはヴェルズネイとアイが優れているというのは定説だと。メニル・シュール・オジェがグランクリュに昇格したのは1985年だ。メニルでは外れに当たることも少なくない。
その点、クラマンを主体にブレンドしたシャンパーニュは粒がそろっている。ラルマンディエ・ベルニエ、ボネール、リルベール……ディアボロ・ヴァロワもトップ生産者の1人だ。1959年にワイン造りを始めたジャック・ディエボルとナディア夫妻が元気に働いている。息子アルノーと娘イザベルが中心だが、ジャックはいまだによく動きまわっている。

トップキュヴェは小樽で発酵・熟成したフルール・ド・パッションだが、これは少し寝かせてから飲んだ方がいい。私が最もバランスがいいと思うのはキュヴェ・プレスティージュ・ブリュット。華やかなラベルは一度見たら忘れられない。
丸い果実味とクリーミィな舌触り。硬すぎないミネラル感の溶け込んだ複雑な風味。飲み進むにつれて、洋ナシや白桃の香りから、干しイチジクやリンゴのタルトに発展する。グレープフルーツの皮のような苦みが軽く後を引く。フレッシュ感をキープしながら、微妙な酸化の取り込み方がうまい。

クラマンを主体に、シュィイとメニルをブレンドしている。イザベルの説明によると、クラマンはブリオッシュ、シュィイは花、メニルはミネラルをもたらしているという。そのバランスのとり方が絶妙だ。クラマンはアヴィーズと似たバランス感を持つが、南東向きの畑からくるふくよかさがある。
古木の畑から仕込むプレスティージュは、グランクリュを表示できるがあえて外している。50%は86ヘクトリットルの大樽から、50%はステンレスタンクで発酵したベースワインから。樽とタンクのバランスがいい。

心地よいのでスイスイと飲んでしまったが、数年間おいたらさらによくなるだろう。メゾンで1999ブラン・ド・ブランを飲んで、きれいに熟成しているのに驚かされた。
(2014年8月14日 ワイン会で)
シャンパーニュ ディエボル・ヴァロワ キュヴェ・プレスティージュ・ブリュット NV
メゾンでいただき物
月に一度は飲みたい度:92点
ピエール・ジモネのディデイエ・ジモネも言っていた。1世紀前から、シャルドネはクラマンとアヴィーズ、ピノ・ノワールはヴェルズネイとアイが優れているというのは定説だと。メニル・シュール・オジェがグランクリュに昇格したのは1985年だ。メニルでは外れに当たることも少なくない。
その点、クラマンを主体にブレンドしたシャンパーニュは粒がそろっている。ラルマンディエ・ベルニエ、ボネール、リルベール……ディアボロ・ヴァロワもトップ生産者の1人だ。1959年にワイン造りを始めたジャック・ディエボルとナディア夫妻が元気に働いている。息子アルノーと娘イザベルが中心だが、ジャックはいまだによく動きまわっている。

トップキュヴェは小樽で発酵・熟成したフルール・ド・パッションだが、これは少し寝かせてから飲んだ方がいい。私が最もバランスがいいと思うのはキュヴェ・プレスティージュ・ブリュット。華やかなラベルは一度見たら忘れられない。
丸い果実味とクリーミィな舌触り。硬すぎないミネラル感の溶け込んだ複雑な風味。飲み進むにつれて、洋ナシや白桃の香りから、干しイチジクやリンゴのタルトに発展する。グレープフルーツの皮のような苦みが軽く後を引く。フレッシュ感をキープしながら、微妙な酸化の取り込み方がうまい。

クラマンを主体に、シュィイとメニルをブレンドしている。イザベルの説明によると、クラマンはブリオッシュ、シュィイは花、メニルはミネラルをもたらしているという。そのバランスのとり方が絶妙だ。クラマンはアヴィーズと似たバランス感を持つが、南東向きの畑からくるふくよかさがある。
古木の畑から仕込むプレスティージュは、グランクリュを表示できるがあえて外している。50%は86ヘクトリットルの大樽から、50%はステンレスタンクで発酵したベースワインから。樽とタンクのバランスがいい。

心地よいのでスイスイと飲んでしまったが、数年間おいたらさらによくなるだろう。メゾンで1999ブラン・ド・ブランを飲んで、きれいに熟成しているのに驚かされた。
(2014年8月14日 ワイン会で)
シャンパーニュ ディエボル・ヴァロワ キュヴェ・プレスティージュ・ブリュット NV
メゾンでいただき物
月に一度は飲みたい度:92点
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