難破船の150年前のビール、現代に再現

　ベルギーの科学者とフィンランドのビール製造業者が、海底の難破船にあった150年以上たったビールをよみがえらせようとしている。
　ガーディアン紙によると、ビールはフィンランドの自治領オーランド諸島沖の50メートルの海底に沈む難破船から2010年に発見された。同時に、パイパー・エドシックやヴーヴ・クリコのシャンパーニュも発見された。1842年ごろから海底にあったと見られる。
　ベルギーの科学者が内容を分析し、フィンランドのビール製造業者が再生に挑んでいる。19世紀のビールに使われていた酵母とバクテリアのタイプを突き止め、同じ酵母とホップを使う高価なバージョンと、似た味わいのする現代の材料を使うレプリカを製造している。
　前者は1本113ユーロで、現代より甘い味わい。後者は375ミリリットルが6ユーロ。歴史と伝統を現代の技術と融合する点で、愛好家のロマンを駆り立てている。