シャンパーニュのティエノー、新キュヴェ2種を発売
- 2014/10/15
- 23:18
1985年に設立された新興シャンパーニュメゾンのティエノーの社長スタニスラス・ティエノー氏が、新商品のプロモーションで来日した。

ティエノー一族はシャンパーニュの名家。スタニスラスの父アランは銀行業で成功した後、故郷ランスに戻った。アランの父はメゾンの弁護士、曾祖父はシャンパーニュのボトル製造メーカーだった。アランはブローカーから始め、1976年にアイの畑を5ヘクタール購入したのを手始めに、ピエリー、メニル・シュール・オジェ、キュミエール、ディジーなども購入。85年にメゾンを興した。最も新しいメゾンだ。自社畑は30ヘクタール。
その後、カナール・デュシェーヌ、ジョセフ・ペリエを傘下に収め、ボルドーの老舗ネゴシアンのCVBG、ドゥルト、クレスマンなども買収した。持ち株会社グループ・ティエノはルイ・ロデレールと同じく、シャンパーニュとボルドーの生産者を所有している。スタニスラスは経営、妹のガランスは広報・マーケティングを担当する。
ノンヴィンテージの「ブリュット」(6500円・税別)、ピンクの保冷カバーに包まれた「クラシックロゼ フラワーボトル」(9504円・税込)、ブラン・ド・ブランの「キュヴェ・スタニスラス 2004」(2万円・税別)、フラッグシップの「キュヴェ・アラン・ティエノー 2002」マグナム、特別な年にだけ造る「t-コレクション キュヴェ・アラン・ティエノー 1995」(2万7000円・税別)の5種が供された。

ブリュットは繊細で優雅、フレッシュ。シャルドネ45%、ピノ・ノワール35%、ピノ・ムニエ20%。35%のリザーヴワインが含まれ、ふくよかな複雑性を与えている。「父アランは醸造の専門家ではないが、ブローカーをしていたから、畑のことは知り尽くしている。80の村をブレンドし、5年近い熟成によって、まろやかさが生まれている」とスタニスラス。
クラシックロゼ フラワーボトルは、ガランスがデザインしたキュートな保冷カバーでボトルを包んでいる。2014年クリスマスの限定商品。デリケートでフルーティ。チェリー、スモークの香り。2009のシャルドネ50%に、南向き斜面のアイ、キュミエールの熟成した2007のピノ・ノワールをブレンド。タンニンは抽出せず、香りと色だけを引き出している。ドザージュはリットル当たり7~8グラム。
ティエノーの人気は米国で上昇中だが、理由の一つが2013年のアカデミー賞授賞式で公式シャンパーニュに選ばれたから。レセプションではブリュット、式後のパーティでロゼとヴィンテージ2005が振る舞われた。スタニスラスは「計3000本を提供している。ガランスが担当している。ケータリングを担当するウルフギャング・パック・シェフとの関係が深い。スポンサー費については秘密。毎年、ゼロからコンペをする」と話していた。
驚かされたのはキュヴェ・スタニスラス2004。白トリュフ、炒ったヘーゼルナッツ、ブリオッシュのゴージャスな香りがあり、テクスチュアはクリーミー、余韻のほろ苦さと塩っぽさが後をひく。クラマン50%に、アヴィーズ、メニル、シュイィが等分に計50%。デゴルジュマンは2009年。デゴルジュマン後の5年間の熟成が、複雑な香りとうまみを産んでいた。
キュヴェ・アラン・ティエノー2002は、マグナム瓶のせいもあって非常にフレッシュ。正確で、フィネスがある。黄色系果実の香りと、スーモーキーなタッチ。シャルドネ55%とピノ・ノワール45%。
t-コレクション キュヴェ・アラン・ティエノーも新商品。1990、1995、1996の3回しか仕込まれていない。60%シャルドネ、40%ピノ・ノワール。2004年にデゴルジュマンされた。モカ、ブラウン・シュガーの香ばしさがあり、味わいはフレッシュで、エレガント。シャルドネに強いメゾンの個性がよく出ている。
シャンパーニュに合わせるディナーは、東京・青山のフレンチ「モザイク」で。ウサギのパテ、

タラと海老のアメリケーヌソース、

トリュフとジロール茸を添えたホロホロ鶏のロースト。

熟成による複雑な香味が、どの皿ともよく調和した。
問い合わせはグッドリブ(03-6280-0884)。

ティエノー一族はシャンパーニュの名家。スタニスラスの父アランは銀行業で成功した後、故郷ランスに戻った。アランの父はメゾンの弁護士、曾祖父はシャンパーニュのボトル製造メーカーだった。アランはブローカーから始め、1976年にアイの畑を5ヘクタール購入したのを手始めに、ピエリー、メニル・シュール・オジェ、キュミエール、ディジーなども購入。85年にメゾンを興した。最も新しいメゾンだ。自社畑は30ヘクタール。
その後、カナール・デュシェーヌ、ジョセフ・ペリエを傘下に収め、ボルドーの老舗ネゴシアンのCVBG、ドゥルト、クレスマンなども買収した。持ち株会社グループ・ティエノはルイ・ロデレールと同じく、シャンパーニュとボルドーの生産者を所有している。スタニスラスは経営、妹のガランスは広報・マーケティングを担当する。
ノンヴィンテージの「ブリュット」(6500円・税別)、ピンクの保冷カバーに包まれた「クラシックロゼ フラワーボトル」(9504円・税込)、ブラン・ド・ブランの「キュヴェ・スタニスラス 2004」(2万円・税別)、フラッグシップの「キュヴェ・アラン・ティエノー 2002」マグナム、特別な年にだけ造る「t-コレクション キュヴェ・アラン・ティエノー 1995」(2万7000円・税別)の5種が供された。

ブリュットは繊細で優雅、フレッシュ。シャルドネ45%、ピノ・ノワール35%、ピノ・ムニエ20%。35%のリザーヴワインが含まれ、ふくよかな複雑性を与えている。「父アランは醸造の専門家ではないが、ブローカーをしていたから、畑のことは知り尽くしている。80の村をブレンドし、5年近い熟成によって、まろやかさが生まれている」とスタニスラス。
クラシックロゼ フラワーボトルは、ガランスがデザインしたキュートな保冷カバーでボトルを包んでいる。2014年クリスマスの限定商品。デリケートでフルーティ。チェリー、スモークの香り。2009のシャルドネ50%に、南向き斜面のアイ、キュミエールの熟成した2007のピノ・ノワールをブレンド。タンニンは抽出せず、香りと色だけを引き出している。ドザージュはリットル当たり7~8グラム。
ティエノーの人気は米国で上昇中だが、理由の一つが2013年のアカデミー賞授賞式で公式シャンパーニュに選ばれたから。レセプションではブリュット、式後のパーティでロゼとヴィンテージ2005が振る舞われた。スタニスラスは「計3000本を提供している。ガランスが担当している。ケータリングを担当するウルフギャング・パック・シェフとの関係が深い。スポンサー費については秘密。毎年、ゼロからコンペをする」と話していた。
驚かされたのはキュヴェ・スタニスラス2004。白トリュフ、炒ったヘーゼルナッツ、ブリオッシュのゴージャスな香りがあり、テクスチュアはクリーミー、余韻のほろ苦さと塩っぽさが後をひく。クラマン50%に、アヴィーズ、メニル、シュイィが等分に計50%。デゴルジュマンは2009年。デゴルジュマン後の5年間の熟成が、複雑な香りとうまみを産んでいた。
キュヴェ・アラン・ティエノー2002は、マグナム瓶のせいもあって非常にフレッシュ。正確で、フィネスがある。黄色系果実の香りと、スーモーキーなタッチ。シャルドネ55%とピノ・ノワール45%。
t-コレクション キュヴェ・アラン・ティエノーも新商品。1990、1995、1996の3回しか仕込まれていない。60%シャルドネ、40%ピノ・ノワール。2004年にデゴルジュマンされた。モカ、ブラウン・シュガーの香ばしさがあり、味わいはフレッシュで、エレガント。シャルドネに強いメゾンの個性がよく出ている。
シャンパーニュに合わせるディナーは、東京・青山のフレンチ「モザイク」で。ウサギのパテ、

タラと海老のアメリケーヌソース、

トリュフとジロール茸を添えたホロホロ鶏のロースト。

熟成による複雑な香味が、どの皿ともよく調和した。
問い合わせはグッドリブ(03-6280-0884)。
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