石田博氏が全日本最優秀ソムリエコンクール優勝、世界への再挑戦始動
- 2014/10/16
- 20:05
第7回全日本最優秀ソムリエコンクールは、16日に福岡のホテルニューオータニ博多で公開決勝が行われ、石田博氏(レストラン アイ KEISUKE MATSUSHIMA)が優勝した。3位に終わった14年前からの雪辱を期して、世界舞台に再び挑戦する戦いが始動する。

公開決勝は野坂昭彦氏(K.O. Dining Hong Kong)、岩淵真氏( Chateau Tcc Singaore)、石田博氏の3人で行われた。2位は野坂氏、3位は岩淵氏。決勝は3種のブラインド試飲、ワインリストの間違い探し、寿司に合わせるワイン選び、ゲストにダブルマグナム瓶をサービスする内容を競った。ワインリストは日本ワインばかりで、ブラインド試飲にも、日本のワインが含まれた。
今回のコンクールは、アジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクールの出場予選を兼ねていて、優勝の石田氏と2位の野坂氏はアジア・オセアニアのコンクールに出場できる。また、石田氏は世界最優秀ソムリエコンクールの日本代表選考会の参加資格を得た。1年後のアジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクールで優勝すれば、その後のアルゼンチンでの世界コンクールに出場できる。
石田氏は2000年にモントリオールで開かれた世界最優秀ソムリエコンクールで3位入賞した。1969年生まれ。1990年ホテル・ニューオータニに入社。94年からトゥール・ダルジャンに勤務し、90年代から日本のトップソムリエであり続けている。ベージュ アラン・デュカス東京総支配人を経て、2011年からレストラン アイのシェフソムリエ。ホテル日航東京などのコンサルティングも務める。
2010年から日本ソムリエ協会の技術研究部部長を務め、2013年3月に東京で開かれた世界最優秀ソムリエコンクールの現場を仕切った。勝負の場から退いたに見えていたが、今回のコンクールで現役選手に復帰した。世界の舞台で入賞した日本人は、1995年の東京大会で優勝した田崎真也・国際ソムリエ協会会長と石田氏の2人のみ。鍛えられた分析力と安定したサービス実技に加えて、勝負強さも備えている。
田崎真也氏は、昨年の世界コンクールに際して、「コンクールは試験とは違い、敵に勝つことが必要となる。精神面のコントロールが重要」と語っていた。石田氏は田崎氏が育てた最高のソムリエの一人。コンクールの表舞台の緊張感も舞台裏の苦労も知り尽くした石田氏のチャレンジは頼もしい。
一方、今回、注目されたのは、残る2人が外国のレストラン勤務だったこと。野坂氏はリッツカールトン東京のシェフソムリエを経て2011年から、香港のウォーターフロントに展開する高級レストランのK.O Diningグループのシェフソムリエ。岩淵氏もシンガポールの高級レストランに勤務する。香港もシンガポールも、日本と同様に成熟したワイン市場で、世界から富裕層やビジネスマンが集まる。
ソムリエはF1と同じく、ヨーロッパで発展した文化。世界コンクールに出てくる選手は、複数の国のレストランを渡り歩いてキャリアアップしてきたソムリエが多い。語学力はもちろん、様々な場面で、多彩な客に対処する能力が鍛えられる。それはコンクールにも役立つ。2010年のチリ大会で優勝したジェラール・バッセ氏は大会直前に、わざわざロンドンのレストランに見習いとして入って、「未知の環境に対処する能力に磨きをかけた」と語っていたほどだ。
グローバル化が進む時代、世界の舞台で勝負するためには、国内のレストランだけでなく、世界の現場を経験することが必要になってきている。海外経験の豊富な若手が育っていることは、日本ソムリエ界の将来に明るい材料と言えよう。
画像は日本ソムリエ協会のホームページとFacebookから。
岡昌治会長から祝福される石田氏。

左から、3位の岩淵氏、優勝の石田氏、2位の野坂氏。


公開決勝は野坂昭彦氏(K.O. Dining Hong Kong)、岩淵真氏( Chateau Tcc Singaore)、石田博氏の3人で行われた。2位は野坂氏、3位は岩淵氏。決勝は3種のブラインド試飲、ワインリストの間違い探し、寿司に合わせるワイン選び、ゲストにダブルマグナム瓶をサービスする内容を競った。ワインリストは日本ワインばかりで、ブラインド試飲にも、日本のワインが含まれた。
今回のコンクールは、アジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクールの出場予選を兼ねていて、優勝の石田氏と2位の野坂氏はアジア・オセアニアのコンクールに出場できる。また、石田氏は世界最優秀ソムリエコンクールの日本代表選考会の参加資格を得た。1年後のアジア・オセアニア最優秀ソムリエコンクールで優勝すれば、その後のアルゼンチンでの世界コンクールに出場できる。
石田氏は2000年にモントリオールで開かれた世界最優秀ソムリエコンクールで3位入賞した。1969年生まれ。1990年ホテル・ニューオータニに入社。94年からトゥール・ダルジャンに勤務し、90年代から日本のトップソムリエであり続けている。ベージュ アラン・デュカス東京総支配人を経て、2011年からレストラン アイのシェフソムリエ。ホテル日航東京などのコンサルティングも務める。
2010年から日本ソムリエ協会の技術研究部部長を務め、2013年3月に東京で開かれた世界最優秀ソムリエコンクールの現場を仕切った。勝負の場から退いたに見えていたが、今回のコンクールで現役選手に復帰した。世界の舞台で入賞した日本人は、1995年の東京大会で優勝した田崎真也・国際ソムリエ協会会長と石田氏の2人のみ。鍛えられた分析力と安定したサービス実技に加えて、勝負強さも備えている。
田崎真也氏は、昨年の世界コンクールに際して、「コンクールは試験とは違い、敵に勝つことが必要となる。精神面のコントロールが重要」と語っていた。石田氏は田崎氏が育てた最高のソムリエの一人。コンクールの表舞台の緊張感も舞台裏の苦労も知り尽くした石田氏のチャレンジは頼もしい。
一方、今回、注目されたのは、残る2人が外国のレストラン勤務だったこと。野坂氏はリッツカールトン東京のシェフソムリエを経て2011年から、香港のウォーターフロントに展開する高級レストランのK.O Diningグループのシェフソムリエ。岩淵氏もシンガポールの高級レストランに勤務する。香港もシンガポールも、日本と同様に成熟したワイン市場で、世界から富裕層やビジネスマンが集まる。
ソムリエはF1と同じく、ヨーロッパで発展した文化。世界コンクールに出てくる選手は、複数の国のレストランを渡り歩いてキャリアアップしてきたソムリエが多い。語学力はもちろん、様々な場面で、多彩な客に対処する能力が鍛えられる。それはコンクールにも役立つ。2010年のチリ大会で優勝したジェラール・バッセ氏は大会直前に、わざわざロンドンのレストランに見習いとして入って、「未知の環境に対処する能力に磨きをかけた」と語っていたほどだ。
グローバル化が進む時代、世界の舞台で勝負するためには、国内のレストランだけでなく、世界の現場を経験することが必要になってきている。海外経験の豊富な若手が育っていることは、日本ソムリエ界の将来に明るい材料と言えよう。
画像は日本ソムリエ協会のホームページとFacebookから。
岡昌治会長から祝福される石田氏。

左から、3位の岩淵氏、優勝の石田氏、2位の野坂氏。

- 関連記事
-
- ヴィネクスポのマスタークラス、ムートン、オーパスワンの垂直試飲など (2014/10/22)
- 全日本最優秀ソムリエコンクール、20位までに女性3人 (2014/10/18)
- チャレンジャーとして世界一目指す…石田博ソムリエの決意 (2014/10/18)
- 石田博氏が全日本最優秀ソムリエコンクール優勝、世界への再挑戦始動 (2014/10/16)
- 日本一決める全日本最優秀ソムリエコンクール、石田、佐藤氏ら12人が準決勝進出 (2014/10/15)
- ポル・ロジェ、キュヴェ・サー・ウインストン・チャーチル2002日本発売へ (2014/10/15)
- ゴッセ、創立430周年の「キュヴェ 430 ans」発売 (2014/10/11)
スポンサーサイト